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Airbnb×CCCインタビュー - 「家旅」を通して新しいライフスタイルを発掘する

2014年07月15日 18時12分 JST | 更新 2015年09月02日 01時50分 JST

旅において、一番心打たれる瞬間はどういった場面でしょうか。美しい景色を見た時、歴史ある芸術作品を見た時......その瞬間は人それぞれです。しかし、実は最も身近で最も気づきにくく、けれどハッとさせられる瞬間の多くは、日常に埋もれていることも多いのです。

この初夏に、DVD・CDレンタルや書籍販売チェーン「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とシリコンバレー発の今注目のWebサービスのひとつ「Airbnb」がコラボし、「家旅キャンペーン」を開催中です。キャンペーン開催期間中にAirbnbに登録すると、6つのオピニオンリーダーによる様々な家旅スタイルによって提案された「家旅」プランが当たるというもの。

TSUTAYA×Airbnb「家旅」キャンペーン

時代の潮流をいち早く読み取り、潜在的な旅のトレンドに切り込んでいく2社から、山﨑史郎さん(CCC)と田邉泰之さん(Airbnb)にお話を伺いました。

生活のニーズを体感する旅

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Airbnb Japan株式会社の代表取締役 田邉泰之氏

―今回のキャンペーンに関して簡単にご紹介して頂けますか。

田邉:我々のサービスの面白さを、より多くの方々にご理解いただくために、CCCさんと協働して6つの旅のテーマを設定しました。

単にAirbnbを使うというよりは、さまざまなAirbnbの楽しみ方をキーオピニオンリーダーの方々にご提案いただき、同じ趣味や思考をお持ちの方がより共感しやすいようになればと思っています。

山﨑:CCCという会社は、ライフスタイル提案をコンセプトにしています。例えば代官山 蔦屋書店では、通常の雑誌や文庫というコーナーではなく、旅行やクルマ、料理などライフスタイル別に売り場を作っています。新しいライフスタイルを提案するという姿勢が、旅に特化したAirbnbさんとマッチするということで、今回コラボすることになりました。

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TSUTAYA×Airbnbコラボ「家旅」公式サイトより

―「家旅」というコンセプトにした経緯は?

田邉:旅好きな方の中で、すでに地元の家に暮らすように宿泊し、より深く地元の生活や雰囲気を楽しんでらっしゃる方々がいらっしゃいますが、まだまだこのような旅のスタイルは知られておりません。

現地に暮らすように宿泊してみると、現地の方と同じ生活のニーズが出てくるんです。例えば「水がない」とか「コーヒー飲みに行きたいな」とかそういう生活に必要な欲求を感じて、それを地元で満たすことによりはじめてそこに暮らしている感覚を得られるんです。

「家旅」という言葉を活用することにより、この新しい旅のスタイルに気づいていただき、興味を持っていただければと思います。

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CCCでAirbnbとのコラボ企画を担当した山﨑史郎氏

山﨑:僕も以前、カリフォルニアで一ヶ月くらいAirbnbを使って、海沿いのサーフタウンをいくつか回りました。ホストの人に、観光客や外から来たサーファーなら絶対知らないようなサーフポイントへのアクセス方法を教えてもらったり、すばらしい体験ができました。ローカルのカルチャーや、そこでの体験を目的にした旅は、普通の旅とは全く違うスタイルだと思います。その後、この企画を担当することになり、最初に考えたのが新しい旅のスタイルを表現するコンセプト「家旅(いえたび)」でした。

―バックパッカーとも違った姿が見られそうです。

山﨑:Airbnbの場合は、宿泊前にホストと連絡を取り合います。そこで、サーフィンポイントへのアクセス方法やコンディションなど情報交換ができるため、得られる経験もある程度担保できます。そこは、偶然を楽しむ旅が多いバックパッカーとは違う点でしょうね。

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正しい理解を得るためには経験談を

―他人の家に泊まることに抵抗がある人は多いと思いますが。

山﨑:今回設定した6つのテーマが、よりそのハードルを下げてくれることを期待しています。

例えば太刀川英輔さんというデザイナーの方の旅のテーマは「世界の歴史的な名建築に泊まる家旅」なんですが、ル・コルビュジエが建築したアパートメントに泊まれるんです。彼が建築したホテルはありますが、住宅用のアパートに泊まれることなんてそうありません。建築やコルビュジエを好きな人にとっては、夢のような体験ができるんです。加えて、具体的な体験にまつわるデザイナーの著書や写真集を、TSUTAYA店頭やウェブ上で一緒のコーナーに展開しています。

―最近、旅好きの方の間では「旅先の日常に触れたい」という声が高まりつつあるのを感じます。この風潮の中でAirbnbが確立したいポジションなどはありますか。

田邉:Airbnb自体はプラットフォームであり、同じものが好きだったり似た者同士がつながるお手伝いができればと思います。そのために、弊社のオンラインでのサービス向上に加え、オフラインイベントも定期的に行っています。

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―ミートアップはAirbnbをきちんと認知してもらうためのチャンスだと思います。

田邉:そうですね。ユーザー様同士の情報交換の場として非常に重要だと思っています。サービスをきちんと理解していただくためには、実際に使っていただいた方にご自身の経験を共有していただくのが一番説得力があるんですよね。初めてAirbnbを使うと、様々な場面で感動があるんです。外に出かけて帰って来るまでは家に宿泊していることを忘れていて、帰宅してホストの家の鍵を開ける瞬間の良い意味での違和感だとか、些細なことでも誰かに話したくなる体験がたくさんできるんです。

山﨑:英語でコミュニケーションを取ることとか、セキュリティ面とか、いろんな不安がつきまとうでしょう。でもこのプロジェクトでは旅慣れた人をターゲットに置いてダイレクトにキャンペーンの告知をおこないましたので、ある程度の不安は超えられると思っています。具体的に言うと、TSUTAYAでコアな旅情報が掲載されている旅行雑誌や書籍を買われた方を「旅慣れた人」としてセグメントしました。

また、ポテンシャルターゲットとして海外ドラマや洋書を買われた方、加えてAirbnbユーザーってアートや建築好きの方が多いので、アート関連の書籍や映像作品を買われた方へも告知しました。

自分にピッタリのものを自分で探し当てる時代

―今後の日本人の旅の形態の嗜好は、どう変わっていくとお考えですか。

田邉:今後、旅に限らずいろいろなジャンルに共通したキーワードは、カスタマイゼーションだと思います。自分にぴったりのものを探し始める流れが強まっていくでしょう。その中で、Airbnbも一つの旅のスタイルとして選ばれる様になればと思います。

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山﨑:多かれ少なかれ、誰しも一度はいろんなところに住んでみたい欲求を持っているのかなと思いますが、Airbnbがそれを簡単に実現できるツールになると思います。週末だけバケーションレンタルの様に現地で生活するような旅をしてみようかっていうことができるようになるんじゃないかなと。家族の旅のスタイルも結構変わるのではないかと思います。

―家族で旅行に行くのは大変ですもんね。

山﨑:そうですね。自分の家ではなく別の場所で生活してみるのって、子供たちもすごい喜ぶんです。ふだん都会で生活している家族にとっては、海や山の近くにある「泊まれる家」は非常に魅力を感じるのではないでしょうか。

田邉:こどもは大喜びしますね。妻も最初は抵抗があったようですが、一度連れて行ったら面白みを感じてもらえて、今は次のハワイへの旅で宿泊する場所をみんなで選んでいます。普通なら旅行先で料理するのが億劫でも、Airbnbの場合はユニークな物件も多いから、アメリカのアイランドキッチンを見たら皆で料理しようって盛り上がったり、裏庭があるからBBQしようかとか、楽しいイメージがわいてくるんです。

今まで「田舎に泊まろう」っていう発想はあったけど、実際にはできなかった。いままで、やってみたかった「家旅」のスタイルが、より身近になればと思います。

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山﨑:今までの家族の旅と言うと、観光名所や遊園地に行くだとか、ある特定の場所へ行って目的を果たすことが大事でした。でも、現地で家族で生活するような旅の価値はAirbnbでしか得られないんですよね。

―海外に対する興味の有無に関わらず、何か強い動機がべつにあるということですね。

田邉:6つのテーマが、まさにその強い動機を直接刺激しているんです。提案の仕方は非常に大切だと思います。本や映画もそうですが、想定外の新しい切り口を提供することで「もしかしたらおもしろいかも」と思ってもらえるきっかけづくりが大切だと思います。

TSUTAYA×Airbnb「家旅」キャンペーン

(聞き手:堀江健太郎 写真:赤崎えいか 編集:立花実咲)

http://blog.compathy.net

▲編集元:TRiPORT