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今だからこそ「負の世界遺産」をめぐる旅に出掛けてみたい

2015年08月02日 17時23分 JST | 更新 2016年07月30日 18時12分 JST

こんにちは、TRiPORTライターの新田浩之です。

「どこへ行きたいか」「何をしたいか」。旅行に関していろいろと妄想するのは本当に楽しいです。今回、私は「負の世界遺産」をめぐる旅について考えてみました。「負の世界遺産」という単語は、聞き慣れないものかもしれません。特別な定義はありませんが、一般的には「平和の希求や人種差別の撤廃などを訴える上で重要な物件」とされています。それでは「負の世界遺産」をテーマに、個人的に旅したいスポットを紹介します。

「奴隷貿易」ゴレ島

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Photo credit: ho visto nina volare via Flickr (license)

最初に紹介するのが西アフリカのセネガルにあるゴレ島です。この島が世界遺産になった理由は「奴隷貿易」。この島から多くの現地住民が「奴隷」として船に積み込まれ、異国の地へと渡りました。15世紀にポルトガルがアフリカに来て「奴隷貿易」を始めて以来、4世紀にも渡って続けられたのです。

18世紀にオランダによって建てられた「奴隷の家」。ここで現地住民は選別され、船に乗るまで監禁されていました。当然、劣悪な環境ですから、疫病になる人も多かったでしょう。そのような人の多くは鮫の餌食となってしまいました。船に乗せられる人は「戻らずの門」を通って、帰らない旅路についたのです。そして、目的地にたどり着けるのは本当にわずか。一体、どういう気持ちで「奴隷の家」や奴隷船で過ごしていたのでしょうか。想像ができません。

不屈の精神を学ぶ ロベン島

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Photo Credit: Mark H via Compfightcc

次に紹介するのは、同じアフリカ大陸、南アフリカにあるロベン島です。ここには、アパルトヘイト(有色人種隔離政策)に反対する政治犯が収容されていました。後に大統領となるネルソン・マンデラもこのロベン島に収容されていたのです。マンデラはこの島で18年間も収監されることになります。様々な方法で収容者の人格を破壊する行為が行われていました。しかし、彼は決して自分の理想を捨てずに耐え抜いたのです。「勇敢な人とは、恐れを知らない人のことではなく、恐れを克服する人のことだ」。マンデラのこの言葉は現代社会に生きる私達にとっても、強烈なメッセージになるはずです。

同じ「被爆国」として ビキニ環礁

最後に紹介するのは、5年前に世界遺産に登録されたばかりのマーシャル諸島のビキニ環礁です。ここでは、アメリカによって1946年から1958年にかけて、核実験が行われました。特に、1954年に行われた水爆実験「キャッスル作戦」では島々に甚大な被害がもたらされたのは有名な話かもしれません。かの有名な「第五福竜丸」もこのときに被爆しました。

結果、主食とするココナッツなどから多くのストロンチウムが検出され、多くの住民が島を退去せざるを得なくなりました。もちろん、島民の健康被害も続出。現在でも被爆が原因と見られる病で亡くなっている人もいます。なお、現在では短期滞在で訪れる分には問題ありません。同じ「被爆国」として、訪れておきたい世界遺産です。

なぜ「負の世界遺産」か

いかがでしたか。最後に今回、私が「負の世界遺産」を選択した理由を簡単に説明したいと思います。2015年に入り、日本、世界において本当に大きく物事が動いています。そして、他者を攻撃するデマやプロパガンダが満ち溢れています。こういう時だからこそ、先人の知恵、苦労から何かを学ぶべきではないでしょうか。先人の苦労の結晶「負の世界遺産」。これらの「遺跡」を見て、冷静に世界を見つめたい。この想いから、今回思い切って取り上げてみました。

(ライター:新田浩之)

Photo credit: ho visto nina volare via Flickr (license)

関連旅行記はこちら

*Shohei Watanabe「南アフリカ共和国 ケープタウンから喜望峰へ

*Yukiko Aono「ついにアフリカ最南端に到着‼アフリカの楽園ケープタウンで過ごした至福の3日間☆

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