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人口減少に関する住民意識~独自アンケートの調査結果(一井暁子)

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日本創成会議が5月に発表した人口推計を、一つのきっかけとして、人口減少問題が、一気にクローズアップされています。

まち・ひと・しごと創生本部の設置や、石破地方創生担当大臣の就任といった国の動きは、皆さん、既にご承知だと思いますし、全国の自治体でも、対策本部やプロジェクトチームの設置が進んでいます。都道府県や市町村の議会においても、多くの議員が、危機感を持ってこの問題を取り上げ、活発な議論が行われています。
来年度予算では、国も地方も、多くの人口減少対策が打ち出されることと思います。

では、住民の意識はどうなのでしょうか。

当研究所では、6月下旬に、人口減少問題に関するインターネットアンケート調査を行いました。岡山市と大阪市に住んでいる方を対象にしたものです(有効回答数620名)。

その結果には、意外なものもありました。いくつか、特徴的なものをご紹介します。

■人口減少による地方の崩壊に強い拒否感
 

「人口減少により地方が崩壊していくのは、仕方がないことで、受け入れるしかない」と思うかどうか、という問いに対しては、「そうは思わない」が全体の7割を占めています。
特に、60代以上は、83.1%が「そうは思わない」と答えており、50代以下より拒否感が強いことが分かります。つまり、若い世代の方が、地方の崩壊を受け入れる姿勢が強いと言えます。この傾向は、岡山市と大阪市で違いはありません。
しかし、50代を除いて、どの年代も、岡山市の方が、「その通りだ」という答えの割合が高い、つまり、地方の崩壊を受け入れる傾向が強い、という結果が出ています。

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「人口減少により地方が崩壊していくのは問題なので、対策を講じるべきだ」と思うかどうか、という問いに対しては、約9割が「その通りだ」との回答でした。対策の必要性には、全体としてコンセンサスがあると言えるでしょう。
なお、この設問についても、大阪市の方が、対策を求める声が強い傾向があります。(60代以上のみ、「その通りだ」と答えた人の割合が、岡山市の方が高いのですが、大阪市との差は1.6ポイントしかありません。)

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■「コンパクトシティ」の推進には6割が反対

「人口減少対策として、行政サービスの効率化のため、周辺地域から拠点地域への移住をさせるべきだ」という設問については、6割が「そうは思わない」と答えました。
特に、60代以上では、71.0%が反対しています。

現在、人口減少対策として、コンパクトシティや集約化が挙げられていますが、住民の意識や地域の実状と合っているのか、実現可能性があるのか、といった丁寧な議論が必要なのではないでしょうか。

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■どの世代も、現役世代の雇用・賃金確保が最優先

「今後、人口が減少していく社会において、優先すべきだと思う政策の順番」を、「年金や介護など高齢者世代のための政策」「雇用や賃金の確保など現役世代のための政策」「教育など子ども世代のための政策」について質問し、1~3番の優先順位を付けてもらいました。

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世代に関わらず、現役世代の支援が最優先、次いで子ども世代支援、最後が高齢者世代支援、という姿勢が共有されています。
大阪市の方が、現役世代の支援を最優先とする傾向が強く出ていました。

■各自治体できめ細かい調査・分析を行うべき

人口減少は、住民の行動や選択によるところが大きいため、住民の意識と乖離した政策を行っても、解決できない問題です。

それぞれの自治体の置かれている環境などにより、住民の意識はかなり異なると思われますし、原因の分析に基づいて、政策を立案する必要もあります。

 
各市町村においても、住民の意識調査や、人口をはじめとするデータの分析や将来推計を行い、自らの実状を正確に把握した上で、住民と共有し、議論することを提案します。
そして、現実から目を背けることなく、今後どうしていくべきかを、早急に考え始めるべきではないでしょうか。

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