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良い上司の条件、ダメな上司の条件

2014年09月04日 22時56分 JST | 更新 2014年09月04日 22時56分 JST
uniquely india via Getty Images

会社に入ると、ほぼ間違いなく、最初は部下として働きます。その部下もやがては上司となり、後進の指導にあたります。そして、上司と部下の関係の中で、様々な問題が起こります。

上司と部下というのは、誰もが必ず通る道です。それ故に、上司と部下に関するブログや書籍も多いです。しかし、みんなの関心が高いテーマであるにもかかわらず、理想の上司・部下を定義している会社がほとんど存在しないのは不思議なことです。

もちろん、職能や個性によって、理想の上司・理想の部下は変わるので、一概に定義しにくいという面があるでしょう。しかし、行動指針として会社の価値観を定義するのなら、理想の上司・部下も定義すべきなのでは、と思ったりもします。

特に、上司の定義は、非常に大事なことなのではないでしょうか。会社として推奨する上司像が定義されていれば、新米上司も、まずはそれを基準にすることができます。部下も、上司の言動を、上司の目線から理解することができるようになります。

私たちの会社は現在7名ですが、これから20~30人程度に人を増やしていく予定です。規模を大きくしても、会社の強みや仕事のやりやすさを失わないために、私たちの会社なりの理想の上司像を整理してみました。本エントリーはその共有となります。

なお、行動指針を含めるこの手のステートメントは、抽象的な話にまとめてしまうと、個人の解釈に任され、実効性に乏しくなりがちです。そこで、「良い上司」と「ダメな上司」の対比にし、より具体的な言動をイメージできるものにしてみました。

1:良い上司は、部下を育てる。

・ダメな上司は、部下は勝手に育つ、あるいは育てるのは会社の誰かだと思う。

 良い上司は、部下は自分が育てるものだと思い、責任をもって育成する。

・ダメな上司は、優秀な部下はすぐに変わるものだと思い込んでいる。

 良い上司は、人が変わるには時間が必要と理解し、根気よく育成する。

・ダメな上司は、ただ言われた通りやればいいと、部下に教える。

 良い上司は、期待を超えることの大切さを教え、自発的な思考・行動を促す。

・ダメな上司は、部下の「気付き」を育てず、すぐに解決する方法だけを教える。

 良い上司は、時には部下の「気付き」を育てるために、辛抱強く待つこともする。

・ダメな上司は、部下の失敗を恐れ、新しいことをさせない。

 良い上司は、部下の失敗を恐れず、新しいことをさせ、サポートにまわる。

・ダメな上司は、思考と行動のいずれかだけを変えさせて、部下を育てようとする。

 良い上司は、思考と行動の両方を同時に変えるための具体的な方法を提示し、部下を育てようとする。

・ダメな上司は、部下が自分より優秀になることを望まず、情報を出し惜しみする。

 良い上司は、部下が自分より優秀になることを望み、惜しみなく情報提供する。

・ダメな上司は、部下に感情移入せず、義務的・事務的に育てようとする。

 良い上司は、部下の将来を心から案じ、期待し、愛情をもって育てようとする。

2:良い上司は、部下とよく話す。

・ダメな上司は、自分から部下に話しかけない。

 良い上司は、自分から部下に話しかける。

・ダメな上司は、部下の顔を見ずに、部下の話を聴く。

 良い上司は、部下の顔を見て話を聴く。

・ダメな上司は、部下の人間性に無関心で、自ら話題を振ったりしない。

 良い上司は、部下の人間性にも関心を持ち、誠実に話を聴く。

・ダメな上司は、忙しいときに話しかけると迷惑そうにし、話しかけにくい雰囲気を醸し出す。

 良い上司は、例え忙しくても、いつもしっかりと部下の話を聴く。

・ダメな上司は、部下の長話を無駄な時間と思い、早く終わらせようとする。

 良い上司は、部下の長話にもじっくり付き合う。必要なら、最後まで聴いて、短く話すコツを教える。

・ダメな上司は、会話ではなく議論で部下を打ち負かそうとする。

 良い上司は、議論を避けて、論理的な説明と感情への配慮で部下と会話する。

・ダメな上司は、他人の情報を重視し、部下が持ってくる情報の価値を軽視する。

 良い上司は、部下が情報を持ってくるという行動そのものに、価値を見出す。

・ダメな上司は、会合などで、自分ばかり話し、場を支配しようとする。

 良い上司は、会合などで、部下が万遍なく話せるように話題を振り、わき役・聴き手に徹する。

3:良い上司は、上手に褒める。

・ダメな上司は、部下を褒めない。

 良い上司は、小さなことでも部下の長所を見つけて褒める。

・ダメな上司は、褒めるところがない部下もいると思い込んでいる。

 良い上司は、どんな部下にも自分より優れた所があると思っている。

・ダメな上司は、部下をうまく使ってやろうと、口先だけで褒める。

 良い上司は、部下の言動に心を動かされ、心の底から褒める。

・ダメな上司は、部下が学んでも、自分の方が優れていることを誇示し、褒めない。

 良い上司は、部下が学んだら、そのことを褒める。

・ダメな上司は、現在の自分と比較し、部下が劣っている点ばかり見て、褒めない。

 良い上司は、過去の自分と比較し、部下が優れている点を見て、褒める。

・ダメな上司は、部下に「了解」などの事務的な回答しかしない。

 良い上司は、部下に「ありがとう」「よくできたね」と労いの言葉をかける。

・ダメな上司は、部下への高い評価を、他の人に伝えない。

 良い上司は、人前で部下を褒めたり、部下のいないところで褒めたりする。

・ダメな上司は、褒めているつもりでいても、部下に伝わっていない。

 良い上司は、部下に伝わるように褒め、自信を持って行動できるようにする。

4:良い上司は、上手に叱る。

・ダメな上司は、叱ることをしないで、良い上司になろうとする。

 良い上司は、部下との衝突を恐れず、叱るべき時にはきちんと叱る。

・ダメな上司は、怒りの感情に流され、叱るというより怒る。

 良い上司は、冷静に判断し、叱るという選択を取る。

・ダメな上司は、「だからお前はダメなんだ」といった叱り方をする。

 良い上司は、人格否定を行わず、起こした失敗や考え方に対してのみ叱る。

・ダメな上司は、叱りっぱなしで部下の心のケアをしない。

 良い上司は、叱った後は必ずフォローし、期待やポジティブな評価を伝える。

・ダメな上司は、部下のメンツを考えずに叱る。

 良い上司は、部下のメンツを重んじ、場所をわきまえ、方法を選んで叱る。

・ダメな上司は、誰に対しても同じ叱り方をする。

 良い上司は、相手を見て、その相手に合った叱り方をする。

・ダメな上司は、自分の失敗体験を語らずに叱る。

 良い上司は、叱るだけでなく、自分の失敗体験も語り、そこからの学びも教える。

・ダメな上司は、部下を叱るだけで、自分には甘い。あるいは叱らないことで、自分も甘やかす。

 良い上司は、部下を叱ることで、自分自身も成長しようとする。

5:良い上司は、部下の感情を大事にする。

・ダメな上司は、理屈だけで部下を動かそうとする。

 良い上司は、部下の感情の大切さを理解し、部下の気持ちに訴えかける。

・ダメな上司は、部下の熱意を無視し、できた・できなかったしか見ない。

 良い上司は、部下の熱意に共感し、口に出して理解を示す。

・ダメな上司は、部下よりも熱意が見られず、熱意で部下に負ける。

 良い上司は、部下以上の熱意を持ち、熱意で部下に負けることを許さない。

・ダメな上司は、部下がやる気を失うようなネガティブな発言をする。

 良い上司は、部下がやる気を出すようなポジティブな話をする。

・ダメな上司は、部下に期待をかけない。または期待を部下に伝えない。

 良い上司は、部下に対する期待を、具体的に伝え続け、やる気を起こさせる。

・ダメな上司は、感情がぶつかることを嫌い、平和主義であろうとする。

 良い上司は、必要なら、対抗意識や闘争心も刺激し、やる気を引き出す。

・ダメな上司は、部下の気持ちが分かっていると思い込み、油断する。

 良い上司は、部下の気持ちが理解できてると油断せず、常に注意を払う。

・ダメな上司は、部下同士の相性や波長には無頓着である。

 良い上司は、部下同士の相性や波長に敏感で、配慮した対応を行う。

6:良い上司は、部下に仕事を任せる。

・ダメな上司は、部下にもできる仕事を、自分でする。

 良い上司は、部下にできる仕事は任せ、自分しかできない仕事にフォーカスする。

・ダメな上司は、自分がしたくない仕事を、部下に押し付ける。

 良い上司は、自分が大切にしている仕事を、部下に任せる。

・ダメな上司は、部下に仕事を任せっぱなしにして放置する。

 良い上司は、仕事を任せながらも、最悪の事態が起こらないよう状況を観察する。

・ダメな上司は、部下に任せた仕事を隅々まで確認し、結局は自分の時間を削る。

 良い上司は、時間をかけなくても品質が保てるような確認の仕方をする。

・ダメな上司は、部下に任せることで、アウトプットの質を下げる。

 良い上司は、部下に任せながらも、アウトプットの質は下げない工夫をする。

・ダメな上司は、情に流されて、部下に任せる範囲を決める。

 良い上司は、能力、熱意、考え方を冷静に判断し、任せる範囲を決める。

・ダメな上司は、自分が部下よりも優れた人であろうとし続ける。

 良い上司は、仕事を任せ続けることで、優れた部下を育て、それを動かすリーダーであろうとする。

・ダメな上司は、なんでも自分で行うことで、部下が上司に甘える組織を作る。

 良い上司は、積極的に仕事を任せ、上司に頼り過ぎない自律的な組織を作る。

7:良い上司は、部下の模範となる。

・ダメな上司は、部下にやれといいながら、自らは行動しない。

 良い上司は、部下以上に行動的であり、いつも率先して動く。

・ダメな上司は、部下と同じ目線で考え、部下と同じレベルの行動をする。

 良い上司は、部下よりも高い目線で考え、部下の目指すべき模範となる。

・ダメな上司は、職場の雰囲気を作るのは、部下や他人だと思っている。

 良い上司は、職場の雰囲気を作るのは、まずは自分だと思っている。

・ダメな上司は、恐怖で部下を従わせようとする。

 良い上司は、部下の人間性に響く言動で、自然に引っ張ろうとする。

・ダメな上司は、自分がされて嫌だったことを部下にもする。

 良い上司は、自分がされて嫌だったことは部下にはしない。

・ダメな上司は、自分の好みや興味を満たす話や行動ばかりし、部下に嫌がられる。

 良い上司は、部下の好みや興味を満たす話や行動をし、部下に敬意を持たれる。

・ダメな上司は、上司と部下の違いを理解せず、画一的な考え方を押し付ける。

 良い上司は、上司と部下の違いを理解し、それぞれで異なる考え方を受け入れる。

・ダメな上司は、部下の将来に影響を与えず、共に働いた経験が活かされない。

 良い上司は、部下の将来に影響を与え、共に働いたことが貴重な経験となる。

8:良い上司は、トラブルこそ自分の出番と考える。

・ダメな上司は、トラブルが起こっても、なかなか表に出てこない。

 良い上司は、トラブルはすべて自分の責任と考え、真っ先に最前線に立つ。

・ダメな上司は、トラブルが起こった時に部下を矢面に立たせ、部下に謝らせる。

 良い上司は、トラブルが起こった時に、部下を矢面に立たせず、自らが謝罪する。

・ダメな上司は、トラブル対応を部下に委ね、自分はなにも考えない。

 良い上司は、トラブル対応のリーダーとなり、積極的に対策を考える。

・ダメな上司は、トラブルに対して、「~つもりだった」と言い訳をする。

 良い上司は、トラブルという結果を直視し、言い訳はせず、解決に動く。

・ダメな上司は、専門的なトラブルだと、自分には分からないと思考停止に陥る。

 良い上司は、専門的なトラブルでも、発生のメカニズムを理解し、対策を考える。

・ダメな上司は、トラブルの対策を精神論で終わらせる。

 良い上司は、トラブルの対策を具体的な施策に落とし、その日から実行する。

・ダメな上司は、トラブルが今後も続く印象を部下に持たせたままにする。

 良い上司は、今後トラブルが減ることを部下にきちんと説明し、不安を和らげる。

・ダメな上司は、トラブルが起こったことで、役立たずな印象を残す。

 良い上司は、トラブルが起こったことで、より尊敬され、信頼されるようになる。

9:良い上司は、絶対に諦めない。

・ダメな上司は、「時間がない」「人がいない」「予算がない」「仕方ない」「難しい」といったことをすぐ口走り、それ以上考え抜かず、諦める。

 良い上司は、諦めずに考え抜き、今できること?