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良い上司の条件、ダメな上司の条件

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uniquely india via Getty Images
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会社に入ると、ほぼ間違いなく、最初は部下として働きます。その部下もやがては上司となり、後進の指導にあたります。そして、上司と部下の関係の中で、様々な問題が起こります。

上司と部下というのは、誰もが必ず通る道です。それ故に、上司と部下に関するブログや書籍も多いです。しかし、みんなの関心が高いテーマであるにもかかわらず、理想の上司・部下を定義している会社がほとんど存在しないのは不思議なことです。

もちろん、職能や個性によって、理想の上司・理想の部下は変わるので、一概に定義しにくいという面があるでしょう。しかし、行動指針として会社の価値観を定義するのなら、理想の上司・部下も定義すべきなのでは、と思ったりもします。

特に、上司の定義は、非常に大事なことなのではないでしょうか。会社として推奨する上司像が定義されていれば、新米上司も、まずはそれを基準にすることができます。部下も、上司の言動を、上司の目線から理解することができるようになります。

私たちの会社は現在7名ですが、これから20~30人程度に人を増やしていく予定です。規模を大きくしても、会社の強みや仕事のやりやすさを失わないために、私たちの会社なりの理想の上司像を整理してみました。本エントリーはその共有となります。

なお、行動指針を含めるこの手のステートメントは、抽象的な話にまとめてしまうと、個人の解釈に任され、実効性に乏しくなりがちです。そこで、「良い上司」と「ダメな上司」の対比にし、より具体的な言動をイメージできるものにしてみました。

1:良い上司は、部下を育てる。

・ダメな上司は、部下は勝手に育つ、あるいは育てるのは会社の誰かだと思う。
 良い上司は、部下は自分が育てるものだと思い、責任をもって育成する。
・ダメな上司は、優秀な部下はすぐに変わるものだと思い込んでいる。
 良い上司は、人が変わるには時間が必要と理解し、根気よく育成する。
・ダメな上司は、ただ言われた通りやればいいと、部下に教える。
 良い上司は、期待を超えることの大切さを教え、自発的な思考・行動を促す。
・ダメな上司は、部下の「気付き」を育てず、すぐに解決する方法だけを教える。
 良い上司は、時には部下の「気付き」を育てるために、辛抱強く待つこともする。
・ダメな上司は、部下の失敗を恐れ、新しいことをさせない。
 良い上司は、部下の失敗を恐れず、新しいことをさせ、サポートにまわる。
・ダメな上司は、思考と行動のいずれかだけを変えさせて、部下を育てようとする。
 良い上司は、思考と行動の両方を同時に変えるための具体的な方法を提示し、部下を育てようとする。
・ダメな上司は、部下が自分より優秀になることを望まず、情報を出し惜しみする。
 良い上司は、部下が自分より優秀になることを望み、惜しみなく情報提供する。
・ダメな上司は、部下に感情移入せず、義務的・事務的に育てようとする。
 良い上司は、部下の将来を心から案じ、期待し、愛情をもって育てようとする。

2:良い上司は、部下とよく話す。

・ダメな上司は、自分から部下に話しかけない。
 良い上司は、自分から部下に話しかける。
・ダメな上司は、部下の顔を見ずに、部下の話を聴く。
 良い上司は、部下の顔を見て話を聴く。
・ダメな上司は、部下の人間性に無関心で、自ら話題を振ったりしない。
 良い上司は、部下の人間性にも関心を持ち、誠実に話を聴く。
・ダメな上司は、忙しいときに話しかけると迷惑そうにし、話しかけにくい雰囲気を醸し出す。
 良い上司は、例え忙しくても、いつもしっかりと部下の話を聴く。
・ダメな上司は、部下の長話を無駄な時間と思い、早く終わらせようとする。
 良い上司は、部下の長話にもじっくり付き合う。必要なら、最後まで聴いて、短く話すコツを教える。
・ダメな上司は、会話ではなく議論で部下を打ち負かそうとする。
 良い上司は、議論を避けて、論理的な説明と感情への配慮で部下と会話する。
・ダメな上司は、他人の情報を重視し、部下が持ってくる情報の価値を軽視する。
 良い上司は、部下が情報を持ってくるという行動そのものに、価値を見出す。
・ダメな上司は、会合などで、自分ばかり話し、場を支配しようとする。
 良い上司は、会合などで、部下が万遍なく話せるように話題を振り、わき役・聴き手に徹する。

3:良い上司は、上手に褒める。

・ダメな上司は、部下を褒めない。
 良い上司は、小さなことでも部下の長所を見つけて褒める。
・ダメな上司は、褒めるところがない部下もいると思い込んでいる。
 良い上司は、どんな部下にも自分より優れた所があると思っている。
・ダメな上司は、部下をうまく使ってやろうと、口先だけで褒める。
 良い上司は、部下の言動に心を動かされ、心の底から褒める。
・ダメな上司は、部下が学んでも、自分の方が優れていることを誇示し、褒めない。
 良い上司は、部下が学んだら、そのことを褒める。
・ダメな上司は、現在の自分と比較し、部下が劣っている点ばかり見て、褒めない。
 良い上司は、過去の自分と比較し、部下が優れている点を見て、褒める。
・ダメな上司は、部下に「了解」などの事務的な回答しかしない。
 良い上司は、部下に「ありがとう」「よくできたね」と労いの言葉をかける。
・ダメな上司は、部下への高い評価を、他の人に伝えない。
 良い上司は、人前で部下を褒めたり、部下のいないところで褒めたりする。
・ダメな上司は、褒めているつもりでいても、部下に伝わっていない。
 良い上司は、部下に伝わるように褒め、自信を持って行動できるようにする。

4:良い上司は、上手に叱る。

・ダメな上司は、叱ることをしないで、良い上司になろうとする。
 良い上司は、部下との衝突を恐れず、叱るべき時にはきちんと叱る。
・ダメな上司は、怒りの感情に流され、叱るというより怒る。
 良い上司は、冷静に判断し、叱るという選択を取る。
・ダメな上司は、「だからお前はダメなんだ」といった叱り方をする。
 良い上司は、人格否定を行わず、起こした失敗や考え方に対してのみ叱る。
・ダメな上司は、叱りっぱなしで部下の心のケアをしない。
 良い上司は、叱った後は必ずフォローし、期待やポジティブな評価を伝える。
・ダメな上司は、部下のメンツを考えずに叱る。
 良い上司は、部下のメンツを重んじ、場所をわきまえ、方法を選んで叱る。
・ダメな上司は、誰に対しても同じ叱り方をする。
 良い上司は、相手を見て、その相手に合った叱り方をする。
・ダメな上司は、自分の失敗体験を語らずに叱る。
 良い上司は、叱るだけでなく、自分の失敗体験も語り、そこからの学びも教える。
・ダメな上司は、部下を叱るだけで、自分には甘い。あるいは叱らないことで、自分も甘やかす。
 良い上司は、部下を叱ることで、自分自身も成長しようとする。

5:良い上司は、部下の感情を大事にする。

・ダメな上司は、理屈だけで部下を動かそうとする。
 良い上司は、部下の感情の大切さを理解し、部下の気持ちに訴えかける。
・ダメな上司は、部下の熱意を無視し、できた・できなかったしか見ない。
 良い上司は、部下の熱意に共感し、口に出して理解を示す。
・ダメな上司は、部下よりも熱意が見られず、熱意で部下に負ける。
 良い上司は、部下以上の熱意を持ち、熱意で部下に負けることを許さない。
・ダメな上司は、部下がやる気を失うようなネガティブな発言をする。
 良い上司は、部下がやる気を出すようなポジティブな話をする。
・ダメな上司は、部下に期待をかけない。または期待を部下に伝えない。
 良い上司は、部下に対する期待を、具体的に伝え続け、やる気を起こさせる。
・ダメな上司は、感情がぶつかることを嫌い、平和主義であろうとする。
 良い上司は、必要なら、対抗意識や闘争心も刺激し、やる気を引き出す。
・ダメな上司は、部下の気持ちが分かっていると思い込み、油断する。
 良い上司は、部下の気持ちが理解できてると油断せず、常に注意を払う。
・ダメな上司は、部下同士の相性や波長には無頓着である。
 良い上司は、部下同士の相性や波長に敏感で、配慮した対応を行う。

6:良い上司は、部下に仕事を任せる。

・ダメな上司は、部下にもできる仕事を、自分でする。
 良い上司は、部下にできる仕事は任せ、自分しかできない仕事にフォーカスする。
・ダメな上司は、自分がしたくない仕事を、部下に押し付ける。
 良い上司は、自分が大切にしている仕事を、部下に任せる。
・ダメな上司は、部下に仕事を任せっぱなしにして放置する。
 良い上司は、仕事を任せながらも、最悪の事態が起こらないよう状況を観察する。
・ダメな上司は、部下に任せた仕事を隅々まで確認し、結局は自分の時間を削る。
 良い上司は、時間をかけなくても品質が保てるような確認の仕方をする。
・ダメな上司は、部下に任せることで、アウトプットの質を下げる。
 良い上司は、部下に任せながらも、アウトプットの質は下げない工夫をする。
・ダメな上司は、情に流されて、部下に任せる範囲を決める。
 良い上司は、能力、熱意、考え方を冷静に判断し、任せる範囲を決める。
・ダメな上司は、自分が部下よりも優れた人であろうとし続ける。
 良い上司は、仕事を任せ続けることで、優れた部下を育て、それを動かすリーダーであろうとする。
・ダメな上司は、なんでも自分で行うことで、部下が上司に甘える組織を作る。
 良い上司は、積極的に仕事を任せ、上司に頼り過ぎない自律的な組織を作る。

7:良い上司は、部下の模範となる。

・ダメな上司は、部下にやれといいながら、自らは行動しない。
 良い上司は、部下以上に行動的であり、いつも率先して動く。
・ダメな上司は、部下と同じ目線で考え、部下と同じレベルの行動をする。
 良い上司は、部下よりも高い目線で考え、部下の目指すべき模範となる。
・ダメな上司は、職場の雰囲気を作るのは、部下や他人だと思っている。
 良い上司は、職場の雰囲気を作るのは、まずは自分だと思っている。
・ダメな上司は、恐怖で部下を従わせようとする。
 良い上司は、部下の人間性に響く言動で、自然に引っ張ろうとする。
・ダメな上司は、自分がされて嫌だったことを部下にもする。
 良い上司は、自分がされて嫌だったことは部下にはしない。
・ダメな上司は、自分の好みや興味を満たす話や行動ばかりし、部下に嫌がられる。
 良い上司は、部下の好みや興味を満たす話や行動をし、部下に敬意を持たれる。
・ダメな上司は、上司と部下の違いを理解せず、画一的な考え方を押し付ける。
 良い上司は、上司と部下の違いを理解し、それぞれで異なる考え方を受け入れる。
・ダメな上司は、部下の将来に影響を与えず、共に働いた経験が活かされない。
 良い上司は、部下の将来に影響を与え、共に働いたことが貴重な経験となる。

8:良い上司は、トラブルこそ自分の出番と考える。

・ダメな上司は、トラブルが起こっても、なかなか表に出てこない。
 良い上司は、トラブルはすべて自分の責任と考え、真っ先に最前線に立つ。
・ダメな上司は、トラブルが起こった時に部下を矢面に立たせ、部下に謝らせる。
 良い上司は、トラブルが起こった時に、部下を矢面に立たせず、自らが謝罪する。
・ダメな上司は、トラブル対応を部下に委ね、自分はなにも考えない。
 良い上司は、トラブル対応のリーダーとなり、積極的に対策を考える。
・ダメな上司は、トラブルに対して、「~つもりだった」と言い訳をする。
 良い上司は、トラブルという結果を直視し、言い訳はせず、解決に動く。
・ダメな上司は、専門的なトラブルだと、自分には分からないと思考停止に陥る。
 良い上司は、専門的なトラブルでも、発生のメカニズムを理解し、対策を考える。
・ダメな上司は、トラブルの対策を精神論で終わらせる。
 良い上司は、トラブルの対策を具体的な施策に落とし、その日から実行する。
・ダメな上司は、トラブルが今後も続く印象を部下に持たせたままにする。
 良い上司は、今後トラブルが減ることを部下にきちんと説明し、不安を和らげる。
・ダメな上司は、トラブルが起こったことで、役立たずな印象を残す。
 良い上司は、トラブルが起こったことで、より尊敬され、信頼されるようになる。

9:良い上司は、絶対に諦めない。

・ダメな上司は、「時間がない」「人がいない」「予算がない」「仕方ない」「難しい」といったことをすぐ口走り、それ以上考え抜かず、諦める。
 良い上司は、諦めずに考え抜き、今できることや代替案を見つけだし、成果に向かって行動を続ける。
・ダメな上司は、すぐにネガティブに考え、短絡的に考えや行動をやめる。
 良い上司は、考えや行動のメリットできるだけ多く、ポジティブに捉え、諦めずに継続する。
・ダメな上司は、すぐに妥協し、成果の質を落とそうとする。
 良い上司は、決して妥協せず、成果の質をより高く保とうとする。
・ダメな上司は、人はたいして変わらないと諦める。
 良い上司は、人は何歳でも変われると考え、決して諦めない。
・ダメな上司は、部下にやる気がない、部下の努力不足だ、といったことを口走る。
 良い上司は、誰しも成長の欲求があると理解し、根柢から部下の心を育む。
・ダメな上司は、一度や二度の説明で「部下に伝わらない」といって諦める。
 良い上司は、自分の考えや思いを、熱意をもって、何度も繰り返し部下に話す。
・ダメな上司は、諦める姿勢を常態化させて、諦め癖のある部下、諦め癖のある組織を育てる。
 良い上司は、自らが「ネバーギブアップ」の精神を貫き、諦めない部下、諦めない組織を育てる。
・ダメな上司は、諦めないことと固執することを勘違いし、自分の考えや方法といった手段にこだわり、本来のゴールを見失う。
 良い上司は、諦めないことの本質を理解し、手段に固執せず、柔軟に変える。

10:良い上司は、人間力が高い。

・ダメな上司は、部下は気付かない、部下は見ていないと思い、油断する。
 良い上司は、部下は気付く、部下は見ていると思い、自分を律する。
・ダメな上司は、強い信念を持たず、楽な方法に従って自分を甘やかす。
 良い上司は、強い信念を持ち、部下の模範となるよう自分を律する。
・ダメな上司は、成果が出たとき、自分のおかげだと勘違いする。
 良い上司は、成果が出たとき、部下の力の大きさを知り、感謝する。
・ダメな上司は、自分がミスをしても部下に謝らない。
 良い上司は、自分がミスをしたら部下に謝る。
・ダメな上司は、部下に見返りを求める。
 良い上司は、部下に見返りを求めず、できることを惜しみなく行う。
・ダメな上司は、社外の人に、部下の悪口や部下を貶めることをいう。
 良い上司は、社外の人に、部下の良い点を話す。
・ダメな上司は、自分の好むペースにこだわり、部下を巻き込み、混乱させる。
 良い上司は、あるべきペースを意識し、自分や部下のペースをそこに合わせる。
・ダメな上司は、自分を満たすため、自分の不安を解消するために100%を追求し、周囲を巻き込む。
 良い上司は、自分の気持ちは二の次にし、部下や組織のバランスを最優先にして100%を目指す。

11:良い上司は、正しく評価をする。

・ダメな上司は、情や気分に流されて、一貫性のない評価をする。
 良い上司は、情に流されず、信念や行動指針に基づき、一貫性のある評価をする。
・ダメな上司は、部下のネガティブな面ばかりを見て評価する。
 良い上司は、部下のポジティブな面を特に重視して評価する。
・ダメな上司は、一時的な成果で、人間性まで評価しようとする。
 良い上司は、一時的な成果に惑わされず、人間性の良い点を理解し、評価する。
・ダメな上司は、「若い」「ゆとり」「男性・女性」「学歴」といったレッテルで決めつける。
 良い上司は、レッテルに惑わされず、その人に向き合い、その人の個性を理解しようとする。
・ダメな上司は、相手の肩書やポジションで、接し方に差を付ける。
 良い上司は、相手の肩書やポジションに流されず、接し方に差を付けない。
・ダメな上司は、顧客には低姿勢だが、部下には粗雑な対応をする。
 良い上司は、顧客、部下で差を付けず、ゴールへの優先順位で行動を決める。
・ダメな上司は、「~と比べてダメだ」といった、自分や他人を基準にした、人と比べる評価を行う。
 良い上司は、目指すべき成果を基準に、部下の個性に向き合った評価を行う。
・ダメな上司は、部下を評価するばかりで、部下から自分への評価には無頓着で、成長しない。
 良い上司は、部下の評価を通じて、部下から自分への評価も高めようと努力し、成長する。

12:良い上司は、組織全体で考える。

・ダメな上司は、自分一人でなんとかする、という手段に固執する。
 良い上司は、自分一人にこだわらず、頭を下げてでも人を動かし、成果を得る。
・ダメな上司は、一人の部下のことしか考えず、決断を下す。
 良い上司は、すべての部下のことを総合的に考えて、ベストな判断を下す。
・ダメな上司は、計画なく打ち合わせをし、部下や組織の時間を消耗させる。
 良い上司は、計画的に時間を決めて打ち合わせし、部下や組織の時間を確保する。
・ダメな上司は、自分の考えを客観的に捉えず、それしかないという固定観念のもと、意思決定する。
 良い上司は、自分の考えも客観的に捉え、組織の視点からフェアに意思決定する。
・ダメな上司は、時間がかかる管理を行い、忙しくなると「時間がない」といって、組織を変えない。
 良い上司は、効率の良い管理をいつも考え、忙しくても目標を達成できる組織を作る。
・ダメな上司は、狭い領域の100%を目指し、中途半端な結果を生む組織を作る。
 良い上司は、全体のバランスを常に考えながら、全体として120%の結果が生み出せる組織を作る。
・ダメな上司は、組織の底上げを、部下個人のがんばりに委ねる。
 良い上司は、組織の底上げを、仕組みづくりやマニュアル化など、組織全体を動かす具体的施策によって実現する。
・ダメな上司は、2年後も3年後も、自分がいないと回らない組織のままでいる。
 良い上司は、2年後、3年後には、自分がいなくてもある程度回る組織を作る。

13:良い上司は、未来に向けて行動する。

・ダメな上司は、日々の仕事のことしか話さない。
 良い上司は、ビジョンについて頻繁に話し、部下に将来の夢と希望を抱かせる。
・ダメな上司は、目の前の業務をこなすのに必要最小限のことしか教えない。
 良い上司は、業務の背景にある考え方や理念、意義をきちんと教える。
・ダメな上司は、その場しのぎの方法論しか考えず、仕事をこなすこと以上の経験を部下にさせない。
 良い上司は、行動指針や信念から考え、将来に繋がる経験を部下にさせる。
・ダメな上司は、部下と雑談をしない。あるいは部下に実りのない雑談しかしない。
 良い上司は、部下との雑談の中で、仕事観や生き方をわかりやすく自然に説く。
・ダメな上司は、自分自身の将来のキャリアプランを持たない。
 良い上司は、自分自身の将来のキャリアプランを明確に持つ。
・ダメな上司は、部下の将来のことを考えない。
 良い上司は、部下の5年後、10年後を想像し、部下の将来に良い影響を与える。
・ダメな上司は、1週間後や1か月後のための仕事に忙殺される。
 良い上司は、上手に権限委譲や時間管理をし、1年以上先に繋がる仕事をする。
・ダメな上司は、過去の失敗から学ばず、部下にも同じ轍を踏ませる。
 良い上司は、過去の失敗から学び、部下の将来をより良くするために教える。

まとめ

この「良い上司」「ダメな上司」をまとめるにあたって、いくつかの書籍を参考にしましたが、特に強く影響を受けたのは、『上司の哲学』と『人を動かす』です。

『上司の哲学』は、長年松下幸之助に仕えた江口克彦氏の著書で、松下幸之助の行動を通じて、上司とはこうあるべき、というポイントを20の要諦にまとめたものです。非常に読みやすくわかりやすい内容で、おすすめです。

『人を動かす』はD.カーネギーの名著です。部下やチームを動かすのが上司の仕事の根幹と考えると、この書籍もまた、上司にとってマスターピースといえる本でしょう。

これらの書籍の内容をもとに、私および弊社スタッフで議論を繰り返し、この13の要諦と104の例にまとめあげました。

なお、一つだけ注意してほしいのは、これはあくまで「上司のための心がけである」という点です。

例えば、部下がこれを「上司を評価するための基準」として扱ってしまうと、うまくいかないことはすべて上司のせいだ、と考える部下になってしまうでしょう。なぜなら、これらがすべて満たされる上司は、おそらく存在しないからです。

仕事というのは、上司も自責で考え、部下も自責で考え、その歩み寄りとお互いの自己反省があってこそ、うまく回るものです。これは、上司の優劣を評価する物差しではなく、上司の行動を理解する物差し、自分が将来上司になった時にやらなければならないことの基準、そして、上司が自分自身を戒め、自分を顧みるためのツール、と受け取ってもらえるといいのではないかと思います。

あくまで、私たちの会社にとっての定義ですが、これを読むことで、日々発生し、ストレスの原因にさえなっている上司と部下の問題が、少しでも改善できれば幸いです。

(2014年8月28日「sogitani.baigie.blog」より転載)

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