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時代遅れになるような原則は、原則ではない ── ウォーレン・バフェット

2014年07月03日 19時59分 JST | 更新 2014年08月30日 18時12分 JST
Bill Pugliano via Getty Images
DETROIT, MI - NOVEMBER 25: Warren Buffett, Chairman and CEO of Berkshire Hathaway and Co-Chairman of Goldman Sachs 10,000 Small Businesses Program, speaks during a press conference where it was announced that Detroit was named the 11th city to be included in the $500 million Goldman Sachs initiative November 26, 2013 at Ford Field in Detroit, Michigan. Under the program, small businesses in Michigan will be eligible to receive $20 million in loans. The initiative was designed to help small business entrepreneurs create jobs and grow their businesses.(Photo by Bill Pugliano/Getty Images)

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時代の寵児と呼ばれる人たちがいる。流行の波に乗り、新しい理論や方法で大きな富と力を得る。しかし、ほとんどは短命に終わる。

1960年代、バフェットのパートナーシップは素晴らしい成果をあげていたが、フレッド・カー率いるファンドは、それを上回る好成績をあげていた。急成長を遂げる未公開株に大量投資して、短期間で利益を得る。高いリターンを求めてトレンドを乗り換えていくのだ。

バフェットとは対極的だが、カーは「全米一のファンド・マネージャー」「新時代のヒーロー」ともてはやされる。

しかしバフェットは浮つかず、自分のやり方を変えることもなかった。

「新しいやり方が大きな利益を生み出すことができ、同時にこれまでのやり方の効力が失せ、大きな損失を出す可能性があるとしても、私はこれまでのやり方を変えるつもりはない」

ほどなくバフェットの正しさが証明された。カーが廃業に追い込まれたのである。

1990年代後半に活躍したITバブル時代の寵児も同様の運命をたどる。流行に追随する投資は、長期で見れば"ヘマ"なのだ。それは企業についても同様だった。

時代の寵児アマゾン(1994年創業、97年に株式公開)もITバブル崩壊の影響を受け、株価が急降下した企業の一つだが、創業者のジェフ・ベゾスは当時、動揺する社員に「株式市場は短期的には投票計、長期的には重量計です」というバフェットの言葉を借りて、日々の株価の変動に慌てふためくのではなく、顧客のために最高のサービスを提供することの大切さを説いている。

結果、アマゾンはバブル崩壊を生き延びたばかりか、その後、Kindleなどの開発でさらなる成長を遂げることになった。ベゾスはバフェットについてこんな言葉を口にした。

「だいたいウォーレンの言うことには耳を傾けないといけないんだ」

バフェットの「原則」はベゾスの信念の支えでもあった。いつの時代も基本原則を堅持することの大切さを、バフェットはこう言っている。

「時代遅れになるような原則は、原則ではありません」

執筆:桑原 晃弥

本記事は書籍「1分間バフェット」(SBクリエイティブ刊)を再構成したものです。

(2014年2月21日公開)