ふりかけ「ゆかり」が飲み物に! 2年前発売、パッケージ変え人気急騰

赤しそのふりかけ「ゆかり」で知られる三島食品(本社・広島市)。この会社が販売している「ゆかりドリンク」の人気が急騰しています。

これが「赤しそ飲料ゆかり」

赤しそのふりかけ「ゆかり」で知られる三島食品(本社・広島市)。この会社が販売している「ゆかりドリンク」の人気が急騰しています。発売は2年前ですが、今年6月にパッケージをリニューアル。おなじみのふりかけのパッケージをほぼそのまま使ったところ、急に認知度が上昇し、ネット上で話題になっています。商品の狙いについて三島食品に聞きました。

発売したのは2年前

話題になっているのは「赤しそ飲料ゆかり」です。夏限定の商品で、ふりかけでおなじみの赤しそを使い、甘酸っぱく仕上げています。

三島食品のネット通販、広島県内の一部の道の駅、日本郵便の「ふるさと小包」で販売しており、一般の小売店では売っていませんが、ネット上では「飲んでみたい」「ゆかり好きにはたまりまへん」「焼酎割りすると美味しそう」と話題になっています。

このことについて三島食品の広報担当者は、少し戸惑いながら、こう話します。

「話題になったのは、ここ数日の話なんです。お客さまのツイッターが話題になって、いろいろなところから取材が入って......。実は発売したのは2年前なんですけどね」

ターゲットは若い女性だった

ふりかけが主力の三島食品ですが、通信販売で1袋140円(税込み)のふりかけに送料を払って買ってもらうのはハードルが高すぎると感じていたそうです。

そこで、ふりかけ以外の商品として2009年に「赤しそ飲料ゆかり(希釈タイプ)」を発売。契約栽培期間中に農薬不使用の赤しそを使った、水で薄めて飲むジュースです。

2013年には、薄めずに飲めるアルミ缶入りを発売。今回話題になっている商品のリニューアル前のものです。パッケージには大きく「ゆかり」と書かれていますが、ふりかけを連想させるものではありません。

「コラーゲンを配合するなど、若い女性をターゲットにしたため、ちょっとオシャレにしたんです。それで『三島食品の商品』ということが、それほど認知されなかったようです」と広報担当者。

転機は「ゆかりペンスタイル」

今年6月のリニューアルのきっかけは、昨年話題になった「ゆかりペンスタイル」のヒットです。ふりかけのデザインやカラーを踏襲したペン型ふりかけで、社長が夜のクラブで女性たちを前に使って話題となり、商品化しました。

「やっぱり、あの『ゆかり』の会社が出していると認知されることが大事なんだと気づきました。それだけみなさんに知っていただけているんだと自信になりました」

ふりかけを意識したパッケージに変更するのに合わせて、容器はアルミ缶から間伐材を使った紙缶に。「アルミ缶だとゴミがかさばる」という声を受けたもので、女性や子どもでも飲みやすいようにストローも付けました。

「赤しそに関しては日本一、世界一のメーカーを目指していきたいと思います」と広報担当者は話します。

次はお菓子も

今回の飲料に続き、今月7日にはお菓子「赤しそとチーズの出逢い ダックワーズ」を発売予定です。赤しそ風味のメレンゲ生地に「赤しそパウダー」や「アーモンドパウダー」を混ぜ合わせて焼き上げたお菓子で、カマンベールチーズやクリームチーズを使用しています。もちろん、パッケージはふりかけのデザインを踏襲しています。

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