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元日本代表GKコーチ、リカルド・ロペス氏が語るリーガ・エスパニョーラ、そして日本代表。

2017年02月20日 01時56分 JST | 更新 2017年02月21日 02時37分 JST

昨年7月まで日本代表GKコーチを務めていたリカルド・ロペス氏。現役時代はスペイン代表GKとして、2002年の日韓ワールドカップのメンバーに。

また、マンチェスター・ユナイテッドやアトレティコ・マドリード、オサスナでプレーした。

現在はアーセナルサッカースクール市川のテクニカルディレクターを務め、「自分のサッカー人生で得たものを、現代サッカーの目線から日本の子どもたちに伝えていきたい」と精力的に活動中。

そんなリカルド氏にリーガ・エスパニョーラやワールドカップ最終予選を戦う日本代表、市川での活動について語ってもらった。

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――リカルド氏は現在、スペインを離れ、日本で子どもたちを教えています。

リカルド・ロペス「まず、日本が大好きだということ。日本の生活や気候も過ごしやすいし、環境もいいです。スペインで指導者の勉強をしている時に、「いい監督になるには子どもたちを1回は監督しないといけない」と言われました。ハイレベルな場所で監督をやる時が来るまでは、ゆっくりとやっていきます。」

――アーセナルサッカースクール市川ではどんなことに取り組んでおられますか?

リカルド「いろいろ変えることはあります。今は小さなことから変えています。日本にはまだ足りないところがあります。例えば、子どもたちが着替えるためにロッカールームを使う、ということも日本ではあまりない。サッカーの道具を大切にするとか、服装だったりとかもそうです。

技術的な面では、ヨーロッパの最新スタイルのサッカーを取り入れています。できるだけボールを早く奪う、ボールを長くキープするといったことです。それに試合に向けて、練習ではしっかりとちゃんとしたメニューをあらかじめ準備します。週末に出会う真剣勝負、実戦に近い練習をします。」

――リーガ・エスパニョーラも後半戦に入りました。よくご覧になられていますか?

リカルド「サッカーはスペインの1~3部、全部気にかけています。なので、毎週月曜日に結果をチェックするのは楽しみですよ。サッカーと関わっているので、しっかりと把握するようにしています。このあとJリーグの開幕も楽しみですね。」

――今後、優勝争いなどシーズンをどのように展望しますか?

リカルド「未消化試合を2つ残していますが、レアル・マドリードが長く首位にたち、バルセロナはちょっとつまずきました。クラシコ(レアルとバルサの直接対決)がまだ残っていますが、次はレアルの本拠地サンティアゴ・ベルナベウでの試合なので、それを考えるとレアル・マドリードが有利でしょう。

それにバルセロナは、リーガ、UEFAチャンピオンズリーグ、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)と3つのタイトルの可能性を残しています。それに比べ、レアル・マドリードはコパ・デル・レイがなく、カレンダー的にもバルセロナほどではないので、どれかを選べと言われたらレアルですね。」

――2強以外に注目しているチームはありますか?

リカルド「アトレティコ・マドリードのサッカーは好きですね。勇気のあるプレーをしますし、ここ数年はリーガでもヨーロッパの大会でも常に優勝争いに絡んでいます。ただ、僕のいたチーム、オサスナが現在最下位なのは残念です。心配しています。」

――リーガ・エスパニョーラのGKで気になる選手はいますか?

リカルド「若い選手が結構出てきています。セビージャのセルヒオ・リコもハイレベルな選手です。いいチームにいて、大きなコンペティション(大会)にも出て、色々なことを学んでいます。体型的にもいいので、今後何年かすればいい選手になると思います。」

――日本のGKはいかがですか?

リカルド「日本のGKには、技術面で欧州のGKが持っているものがなかったりします。ですから、欧州で契約するのはなかなか難しい。でも、レベルはとても高い。私も最初はびっくりしました。日本にはいいGKがいます。

林彰洋(FC東京)、西川周作(浦和)、川島永嗣(メス)、権田修一(鳥栖)、東口順昭(G大阪)、六反勇治(清水)。みんな違う特徴を持っているので、その中から選ぶことができます。

林は高さがあります。足は使えるし、手の使い方もうまい。しかし、身体の向きなどは直さないといけない。西川は足を使うのがとても上手ですが、身体の大きさが少し足りない。技術面では権田がすごくいいものを持っている。ただ、瞬間的に光るものであったり、激しさは川島の方がある。それに川島はスピードがすごい。1つ1つの動作が速かったり、みんなを引っ張るリーダーシップも持っている。それでも技術的な面で治さなければいけないところがあります。」

――世界で通用するには何が必要でしょうか?

リカルド「トッププレーヤーとなるようなキーパーを作るのであれば、いいものはあるので時間を賭けて磨く。そうなれば欧州でもできるでしょう。それと、サッカーはチームでやるものなので、誰かが有名になるためには日本代表が強くならないといけない。クラブワールドカップでは鹿島がレアル・マドリードと少しいい試合をしましたが、アジアカップで優勝したり、ワールドカップに行って、活躍をして有名になる事が必要です。」

――フィールドプレーヤーでは柴崎岳選手がテネリフェ(スペイン2部)に移籍しました。日本人選手がスペインで活躍するのに必要なことは何でしょう?

リカルド「技術やフィジカル、スピード、激しさも考えるとスペインは世界で最もハイレベルなリーグです。特に、絶対に勝とうという気持ちや激しさは、日本人選手には少し足りないかもしれない。

サッカーはぶつかり合うスポーツなので、相手を傷つけない前提ですが、時々強くボールにいかないといけない。スペイン選手は激しく、強くいきます。2部リーグでも難しい。」

――乾貴士選手(エイバル)は活躍しています。

リカルド「エイバルはスペインの小さな街で、本当に家族みたいなチームです。乾選手とも話しましたが、他の選手とすごく仲がいい。そして乾選手は怖がらない選手で、色々なことにトライする選手。それが今のいい環境を作っていると思います。」

――ワールドカップ最終予選を迎える日本代表はいかがでしょうか?

リカルド「現代のサッカーは自分たちより弱いチームというのはなくなりました。すべての試合は難しい試合になっていますので、そう簡単にはいかないでしょう。ただ、日本代表にはワールドカップに出てもらいたいし、出てくれると信じています。

団結力もあるし、いい選手もいるし、環境もいいのでうまくいってほしいですね。簡単ではないですが、そうだと信じています。オーストラリアとサウジアラビは強いチームですが...。でも、絶対ロシアには行きます。」

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