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ヨーロッパ最後の中世 マラムレシュ – 2

「木の国」と呼ばれるほど森が多く、豊かな森林資源を活かした木材加工の文化がある。

2017年08月29日 15時34分 JST | 更新 2017年08月29日 15時34分 JST

『ヨーロッパ最後の中世 マラムレシュ – 1』の続き。

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各家庭では野菜・小麦・とうもろこし・果物などを栽培している。

家畜から出た排泄物をもとにした有機肥料で土地の地力を保つ有機・有畜農業で農産物がよく育つが雪に閉ざされる冬の間に必要な食料品は全て秋の間に酢漬け・塩漬けにする。

農作物はすべて無農薬、現金収入がない農民は農薬を手に入れる現金がないからである。 薬もハーブやナッツを基本とした民間療法である。

Yoko Kloeden

(滞在した家で毎日出てきたブレックファスト。自家製バター・チーズ・ジャムと庭で採れたトマト・きゅうり・ピーマンに朝産み卵と朝搾り牛乳。 パンとコーヒー以外は全て自家製。)

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(滞在した家で出てきたディナーの一例。 トウモロコシをつぶしたものを主食に、飼育している地鶏と庭で採れたピーマンなど野菜を炒めた主菜に付け合わせのピクルス。)

村には蒸留所があり、アルコール度50 - 60度の果物蒸留酒ホリンカ(この地方ではパリンカと呼ばれる)がつくられる。 ほとんど「お茶」のように気軽に、朝から飲み他人が家を訪れた時などあらゆる機会に勧められる潤滑油である。

女性の主な仕事は家の中のことを仕切り、料理・洗濯・子どもの世話をすることだ。 服は畑で採れた綿を手でつむんでつくられた生地に民族模様の伝統刺繍がされる。

人々は伝統的な民族衣装と靴を日常的に着ている。 柄は村によって異なる。 信心深い彼らは日曜の教会での礼拝は欠かさない、老若男女、連れ立って教会へ向かう姿を見ることができる。

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(滞在した家のオーナー。この日、ブカレストからテレビが取材に来ていた。)

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(日曜日、教会に向かう人たち)

葬式や結婚式は村をあげた大きな行事であり、何日も前から料理の準備がされる。

村には牧師はいるが警官はいない、白魔術師はいるが医者はいない(注:前回書いた通り1990年代後半の記述)。

4月から10月までは夜明けから日暮れまで働くが、深い雪で閉ざされる冬の間は家の中で過ごす。 女性は糸を紡ぎ機を織ったりする、男性は農具の手入れをしたり籠を編んだりする。

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(Botizaという機織り職人が多い村の家の一軒で見せてもらった)

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(家の庭で鎌を手入れするお隣のおじいさん)

「木の国」と呼ばれるほど森が多く、豊かな森林資源を活かした木材加工の文化がある。 家も伝統的な工法でつくられた木造で、豪華な彫刻を施した木の門がマラムレシュ地方の特徴的な街並み。

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(木の門のディテール。ひとつひとつ異なる。)

教会も木造であり、そのうち8つが1999年に世界遺産登録された。

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(世界遺産の木造聖堂群のひとつDesestiにある教会)

正教徒が70%、ギリシャカトリック教徒が30%の内訳で人々は非常に信仰深い。 迷信や魔術を信じていて日曜に働くことは厳禁、一度でも禁を破った者には神の罰が下ると考えられている。

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次回は共産主義政権が倒れ、外部と接触するようになった2000年初頭から徐々に変わり始めたBrebについてです。