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「どこ」で「誰」と「どのように」生きるのか

30代を「場所」と「人」を重点に置いて走り抜けてみて思うことは...。

2017年10月30日 14時47分 JST | 更新 2017年10月30日 14時47分 JST

最近、30代前半の女性とお話する機会がたて続けにありました。いずれも日本企業からの駐在員、MBA社費派遣、米企業の日本法人社長などバリバリのキャリア女性たちです。彼女たちの悩みは、海外キャリア・結婚・出産など・・・ 過去の自分を見ているようです。この世代の悩みって変わらないものですね・・・

Yoko Kloeden

私にとって30代は激動の10年でした。結婚 シンガポール移住 ロンドン移住 第一子誕生 キャリアチェンジ 第二子誕生 第三子誕生・・・と息つく暇もなかったような。

今年夏に末っ子が3歳になり、ふっと体中にぶら下げてていたダンベルが落ちたようにラクになりました。なぜラクになったのかは別の記事として書くとして、東京でキャリアウーマンとして30代を迎えた私が、ロンドンで3児のママとデザイナー業をジャグリングしながら40代を迎えることになったのかまとめておきます。あまり参考にはならないと思いますが(苦笑)。

私は小さい頃から海外志向が強かったのですが、大学まではずっと日本の公教育で育ち、短期留学以外の海外経験はありませんでした。普通の英会話学校では飽き足らず、通訳だった母親の勧めで大学時代は通訳養成校に通っていたので、大学卒業時には英語は仕事で使えるレベルにはなっていましたが(*1)。

*1・・・参照:『英語を始めたきっかけ』『TOEIC965点までの英語』

Yoko Kloeden

初めてヨーロッパの地に降り立ったのは、20歳の時、40日かけて西ヨーロッパを回るキャンピングツアーに参加した時の始点・終点がロンドンでした。生まれ育った場所が奈良・京都という古都だったことが私のベースになっているのかもしれません。歴史ある落ち着いた街並み、文化度が高い街の空気、人間らしい生活が営まれているところなど、私が求めるものにかなり近いという印象を受けました(*2)。

*2・・・理想の「住む場所」の条件は『ロンドンに引っ越します』に。『国の価値観と個人の価値観』のように本質的なことも大事。

私のように「どこ」で「誰」と「どのように」生きるのか、つまり「場所」、「人」、「ライフスタイル」が大事な人は、「場所」を優先して決めるのは悪くないと思います。ビザの壁が立ちはだかる日本人にとって、自分が好きだと思った国に移住するのは簡単ではないからです。私も新卒就職時(総合商社でヨーロッパ駐在のある部署志望)、MBA留学時(ヨーロッパMBAのみ受験)とずっとトライし続けて、結婚してシンガポールに移った後、3度目の正直でロンドン移住が叶いました。

Yoko Kloeden

『頭にイメージを描く』という記事に書いた通り、実際にどういう場所でどういう1日を過ごすのか頭の中にビジュアルイメージを描き続けることはそこに近づくために大切だと思います。仕事でどんなに嫌なことがあっても、子育てからどんなに逃げだしたくなっても、一歩家から外に出て見える景色が、自分が大好きな心洗われる場所だったら、また明日から何か頑張れそうな気がします。

「誰」と生きるか、についてはシェリル・サンドバーグが言うまでもなく(*3)、誰をパートナーにするかは人生の上で最も重要な決断です。私は昔から、子どもは2人産むとなぜか勝手に信じ込んでいたのであまり迷いませんでしたが、自分の幸せの源が何か把握し、源が複数あるのであれば構成率の大きな源から押さえていけば「概ねハッピー」な状態には近づけるのではないかと思います(*4)。

*3・・・参照:シェリル・サンドバーグ バーナード・カレッジ卒業式2011スピーチ

*4・・・参照:『今日は私の キス記念日』

Yoko Kloeden

また人に関しても場所と同じでビジュアルイメージを描くことは大事(「こんな顔の子を産みたい」とかそういう意味のビジュアルではなく、子どもが産まれたら週末はこういう場所に家族で行ってこういうことしよう、とかの意味です)。

婚活女子が一番やってはいけないことのひとつが彼氏いない友人ばかりの女子会であるのと同じで(*5)、子どもを産むことのイメージがつかない人は子どもがいる友人に家族ぐるみで会うといいです。「自分の周り」というのは本当に重要で(*6)、保育費がバカ高いイギリスで出生率がそこそこ高いのは、「自分の周りも産んでるから何とかなりそうな気がする」と思う人が多いからのような気がします(*7)。

*5・・・彼氏いない友人がいい人を紹介してくれることは皆無なので、新婚ほやほやの友達に会ってその旦那さんの友達の紹介を頼みましょう!

*6・・・参照:『自分に一番近い8人が「自分」』

*7・・・合計特殊出生率ーイギリス1.88人、ロンドン1.73人 vs. 日本1.44人、東京1.24人。私の子どもたちが通う学校ではクラス30人のうち3人兄弟が30%くらい、4人兄弟はクラスに1人か2人といったところ。

「どのように」毎日を過ごすのかについては『理想の1日』に書いていますが、書き出すのがオススメ。

この記事に入っている写真は、すっかり木々が落葉し始めて秋の色になった先週のある1日。天気がよかったので、子どもたちを連れて1日戸外で過ごしました。子どもが2人しか写っていないのは長男は外で友達とサッカーをしていたためです。

Yoko Kloeden

こういう日は本当に好きな場所に自分にとって大事な人と住めて幸せだなー、と思うのですが、30代を「場所」と「人」を重点に置いて走り抜けてみて思うことは・・・

もともと私は、あせくせ働かなくても何とかなっていて人間らしい生活を謳歌しているように見える南ヨーロッパが好きでした。それがここ15年くらいの変化で「何とかならなくなっている」こと(*8)。南欧諸国はいまだに財政危機の影響による緊縮財政と高失業率に苦しんでいます。『ロンドン栄光の時代?』などとタカをくくっていたイギリスはBrexitで政治大混乱、メロドラマ化しており、懸念された通りスペインに飛び火してついにカタロニアが独立宣言しました。

*8・・・『'la dolce vita'の由来』『'la dolce vita'の終わり?』

好きな場所に住み始めた時は楽しくても「住み続ける」となると、高齢になる親のこと、子どもたちのアイデンティティー、子どもが大きくなるほど受験などで動きにくくなる問題、などいろいろ出てきます。5年以上先の計画は立てても不確定要素が強すぎて意味がない、とあまり長期の計画は立ててこなかった私たちですが、今までひとつの都市に10年以上住んだことがないので最近うずうずしています。ロンドンもBrexitでかつての輝きは色あせてきた感があるし、いろいろと悩ましい。

Yoko Kloeden

「人」に関しては、夫と3人の子どもとの生活は予想以上に楽しく、年齢と経済的な壁さえなければ4人欲しかったと思います。こういうのは産んでみるまでわからないものです。去年は子どもの学校のPTAクラス委員をやるなどローカル・コミュニティにも時間を注いでいたのですが、半径1キロ以遠の友人や新しい友人開拓は疎かになっているので来年の課題です。

昔から嫌いな言葉が"complacent"(現状満足)、子育てがちょっとラクになったので再び"アンチcomplacent"をテーマにしようと決意した10月末でした。