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自分の政治的主張よりも、その状況でその子どもにとって何が最良の選択なのかを考えることが大事なのではありませんか

大事な視点が欠けているように思えてならない。

2017年11月26日 15時36分 JST | 更新 2017年11月26日 15時36分 JST

熊本市議会で議員が赤ちゃん連れで出席しようとした件で様々な議論が巻き起こっているが、大事な視点が欠けているように思えてならない。

私は1歳の息子をカンボジアやタイの難民キャンプに連れて行ったり、アフリカや中東出身の友人に預けたりしてる。

色々な環境に接してもらうことで、感受性豊かな子になってほしいし、「パパじゃなければダメ」という子になっては、私にかかる育児負担が大きすぎるからだ。

だから、親が他に預ける所がないのなら、職場でも会議でも連れていけるようにすべきだと思う。

私が国連で働いていた時は、赤ちゃんを職場に連れてくる同僚がいて、泣き声が少しうるさかったけど、誰も文句を言わなかった。

100人規模の国際会議に7歳の娘を連れてくる人もいて、会議で彼女が発言する度、会場の雰囲気が和んだ。

しかし、だ。今回の件、私が最も注目したのは、赤ちゃんの出席を拒まれた議員が、友人に預けて、一人で席に戻ってこれたという点だ。

拒まれた後、友人に電話をして、数十分の短時間で議会まで来てもらったとは考えにくい。最初から断られた時のために友人に付き添ってもらっていたのではないか。

だとしたら、自由に身動きができなくなる議会の中にいてもらうより、最初から友人に預けて、どこかで遊んでもらったほうが、子どものためではないか?

赤ちゃんは生後7か月だという。自分の長男が7か月の頃を思い出す。

丁度、そのころ、ハイハイを本格的に始め、動きたくて仕方ない時期だった。

親せきの葬儀があって、一緒に行ったが、私の膝の上で10分もじっとしていることができず、親せき待合室の畳部屋でずっと一緒に過ごさなければならなかった。

だから、私の長男が議会でずっと私の膝の上にいることは、相当ストレスになっただろうと予想する。長男が同じ場所にじっとしていられる時がないわけじゃない。

景色が見える電車の中とか、スポーツ観戦中とか、何かしら視界に動きがあるときだ。話し声だけが飛び交う議会では少し退屈してしまうのではないか。

預けられる友人がいるということはとても恵まれたことだ。

友人に預けて、どこかのキッズスペースで他の子や親と触れ合い、息子さんがその友人と一緒にいることを楽しめるなら、母親である議員への育児負担軽減にもつながるのではないか。

人見知りが始まった後でも、数時間お世話をお願いできる友人の存在はとても心強いものになるだろう。

他に預け先がない人が議会を含めたあらゆる場所へ赤ちゃんを連れて参加できる社会になったらと心から願う。

しかし、今回の件に限って言えば、議員には預けられる人がいたのではないか。

今回巻き起こった議論のほとんどは「どんな議会にすべきか?」というそれぞれの政治的主張に終始し、あの状況であの議員の息子さんにとって何が最良の選択だったのかという視点が欠けているように思えてならない。