この1週間ほど、夏風邪にかかってしまい、ひどく苦しんでいたのだが、その過程でとんでもない発見をして興奮している、というお話をさせていただきたい。何しろ咳がひどく、夜の間ずっと咳き込んでいるものだから、朝になるとぐったりと疲れ切っていた。すると人間弱いもので、「今日くらいは、仕事をやすんでもいいかな・・・?!」という悪魔のささやきが聞こえてくるようになる。

この1週間ほど、夏風邪にかかってしまい、ひどく苦しんでいたのだが、その過程でとんでもない発見をして興奮している、というお話をさせていただきたい。

何しろ咳がひどく、夜の間ずっと咳き込んでいるものだから、朝になるとぐったりと疲れ切っていた。すると人間弱いもので、

「今日くらいは、仕事をやすんでもいいかな・・・?!」

という悪魔のささやきが聞こえてくるようになる。

すると、私の中の理性が働いて、

「いやいや、こういう時こそ踏ん張って、仕事に出かけなければならない。古代ローマの五賢帝の一人も言っていたではないか。ぬくぬくと布団の中で心地よい思いをするために、人間は生まれてきたのではない。つらい時こそ、人間としての務めを果たすべく、さあ、布団から起き上がるのだ!」

・・・しかし、体は正直で、起きるのだという固い決意をしても、疲れから全く起き上がることができなかった。

「起きるのだ!」

「まあまあ、たまには休んだらいいじゃない」

そんなやりとりを頭の中で繰り返していると、どんどん時間が経って、結果、私は大事な会議に遅刻する羽目になった。

「やばい、どうしよう!?とにかく何か、遅刻した言い訳を考えないと!!」

と、風邪でもうろうとした頭で、遅刻した言い訳を考え始めたのだが、自分でも驚くほどクリエイティブな言い訳が、次から次へと湧き出してきた。

その時、私は思ったのである。

「・・・ん?もしかして人は、"言い訳"を考えるときに、最高にクリエイティブになるんじゃないか?!」

大きなヒントをつかんだ私は、30分ほど遅刻してかけつけた会議の場で、平身低頭謝りながら、「大変申し訳ないのですが、実は遅刻の言い訳を考えていたら、すごいクリエイティブになることを発見しまして・・・」という話をしたところ、

「それは、面白い!今日はブレストの会議だけど、一回まずみんなで言い訳を考えてみませんか?!」

という話になった。

すると、別の人が、

「いいですね!私ふと思ったんですが、言い訳が出尽くしたら、今度はそれぞれの言い訳の"逆"を考えてみると、自然と解決策が見えてくるかもしれませんね!」

という話になり、早速やってみたところ、これまでにないくらい会議が盛り上がり、いいアイデアがたくさん出た。

実際に会議に参加した人に、後で話を聞いてみると、こんなことを言っていた。

「自由にアイデアを出せと言われても、なかなか難しいところがありますが、言い訳をしろと言われると、確かに面白いくらいクリエイティブになりますね(笑)」

・・・もちろん、この言い訳メソッドはまだまだ改善の余地があるし、近いうちにその成果を発表させて頂きたいと思うが、このように新たな発見もあったため、たまには風邪を引くことも大事だなと思った次第。