<千葉県我孫子市議会議員選挙>過去最低の投票率と変わらない顔ぶれに市民は何を期待するのか?

投票率は過去最低の44.83%で、初めて50%を割る市議会議員選挙となった。前回の市議選での盛り上がりがここまで萎えてしまった原因を探らなくてはならない。

11月15日(日)、地元である千葉県我孫子市議会議員選挙が行われた。午前は雨が降ったが午後は晴れ、選挙日和の1日であった。更に、期日前投票も4年前に比較すればかなり浸透していたにも関わらず、投票率は44.83%にとどまり過去最低の投票率を更新し、初めて50%を割る市議会議員選挙となった。投票率が下がったとはいえ、私が支援した候補者は幸い票も順位をあげることができたが、残念ながら新聞等でも、盛り上がりに欠ける選挙、地味な選挙、と評価は低かった。選挙が始まる前に、既に市内では予想が出回り、現職議員たちが予想していた通りの結果となり、意外性はほぼなかった。

そもそも定数24名に対し28名のみの出馬となり、更に候補者の顔ぶれも市長選や県議選に出馬をした元職が多く新鮮味という意味では有権者が関心を持つことが難しかったのかもしれない。今回の選挙で、私は一貫して無所属且つ議員定数削減に賛成をした候補者を支援した。この4年間、私が市議会に在籍していた頃に一度、選挙前最後の市議会で一度の計2回我孫子市議会で議員定数是正(24名から22名に削減)議案が議員発議で上程された際に、削減案に賛成をした議員は今回の候補者でたったの4名(日暮議員、豊島議員、佐々木議員、甲斐議員、※水野(当時))であった。もし、今回の選挙が定数22名で闘う選挙であったとしたらもっと盛り上がったであろう。私が出馬した4年前の市議選では候補者32名、8名オーバーの大激戦となり、トップ3も5000票台1名、3000票台2名と得票数もインパクトが強かったが、今回の選挙で3000票台は1人もおらず、2位以下は2000票台が団子状態で続き、蓮舫氏、野田元総理、アントニオ猪木氏らの応援演説が行われるも選挙結果は応援者の知名度と比例するような内容にはならなかった。

しかし、今回の選挙で特筆すべきことは3つある。

共産党が1議席を2議席に増やした。しかも両者1700票台と健闘。我孫子市議会では共産党は民主党、社民党(各党1議席)よりも議席が多くなり、安保関連法や国の政策に反映された票は共産党へと流れたことになる。

2つ目は議員定数削減案に賛成した無所属現職議員が票も順位もあげたことだ。反対した現職無所属議員は票数を下げた。

そして最後に、女性候補者がのきなみ票を激減させた。公明党公認の現職女性議員は10番台ではあったものの、無所属の女性3名(現職2名・今年市長選に出馬した元市議1名)は定数24名中20番台で1名(元市議)は落選するという現象が起きた。私が市議選で獲得した3000票以上分のうち女性票と言われる票は女性候補者にいくだろう、という見方がかなりあったが、そうはいかず、私が支援した政策が一致している男性候補者が、投票率が下がったにも関わらず票を伸ばす結果となった。私は女性だから支援する、というような性別的なことは一切しない。やはり実績と政策と期待度で支援を決める。有権者も単に女性だから投票する、という選択はしなかった。

以上の市議選の結果を踏まえると見えてくることがある。

「有権者は見ていた」ということだ。

だからこそ、投票率も過去最低を記録し、選挙結果も市民や現職議員が予想した通りだった。要は有権者が投票所に足を是非運ぼうという選挙にならなかった。これは地元の県議としても私自身も反省すべきであるし、私が出馬した県議選も投票率が低かったことから下がりゆく投票率に歯止めをかけるために、重要事項として引き続き取り組んでいかなくてはならない。

一方で、実は選挙結果はあながち悪くないと思っている。メディアの評価が低い選挙とはいえ、有権者の気持ちがそのまま反映された選挙となったこと(有権者は関心があるからこそ低かった)や我孫子市議会の議員定数の削減に弾みがつく結果ともなったわけで、私自身も今回の選挙で勝ち上がった市議に議員定数の削減の実現を期待しているし、市民も期待していることが明らかになった選挙であると考えられるからだ。

最後に、何故前回の市議選での盛り上がりがここまで萎えてしまった原因を探らなくてはならない。意欲ある新人が我孫子市政に参画したいと思うような風土を市民とともに創り上げていく努力をしていきたい。

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