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低投票率の流れを統一地方選に持ち込む危険性

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衆議院選挙の最終投票率は52.66%(総務省)。戦後最低だった前回の59.32%を6.66ポイント下回り戦後最も低くなった。50%を切っている県も複数存在する。

私が住む千葉県の我孫子市は比較的投票率が高い。これは国政選挙に限ったことではなく、市議選もこれまでの最低投票率は50.25%と5割を切ったことはない。都心にも近いベッドタウンとしては政治への関心が高いのだ。
地方選挙でここまでの数字を叩き出す我孫子市での衆院選の投票率を振り返ると前回63.05%、前々回は70.07%と高い水準にある。しかしながら今回の低投票率の流れはもちろん我孫子市も例外ではなく、全国よりは高いとはいえ56.74%にとどまり、選挙を重ねる毎に十の位の数字が一つずつ減っている。

一方でその内容に注目したい。我孫子市は千葉8区に相当する。小選挙区では自民党・維新の党・共産党と各1名ずつ出馬したわけだが、我孫子市分の各候補者の得票数は以下の通りだ。

〇自由民主党候補者 29,283票 ※小選挙区当選
〇維新の党候補者  21,047票 ※比例復活
〇日本共産党候補者  9,290票

維新の党と日本共産党の票を合わせると自民党の票を上回っている。維新の党の候補者は民主党、生活と政党と選挙区を変え、今回突然この千葉8区に維新の党候補者として降りてきており、長く千葉8区の地域で活動している自民党代議士と同じ2万票台ということから考えても、投票に行った有権者が自民党政権にゴーサインを出していないことがわかる。

しかしながら、自民党圧勝という報道が流れ、自民党以外の候補者や政党に一票を投じた有権者が今回の結果を受け、あきらめムードになってしまうことを一番懸念している。

というのも我孫子市は来年選挙のオンパレードである。すぐに1月に市長選があり、4月には県議選、11月には市議選が行われる。
地方政治は国の政党政治とは全く異なるシステムであり、国の議院内閣制の仕組みではない。地方政治は直接選挙にて行政の長を選び、予算等の執行権を持つのがいわゆる首長だ。
同じく直接選挙によって議員が集まった集合体である議会は行政のチェック機関を担い、議決権を行使する。つまり国の与野党構造に象徴されるような政党政治ではなく、地方はあくまで首長と議会という二つの代表機関によって政治が行われる二元代表制だ。

政党政治を地方政治に持ち込まれると困ることは実は多々存在する。既に解党した党の議員は公務員の大幅削減を発言するわけだが、地方によって実情は異なり、そんなことを万が一実行したら我孫子市は運営できない。政党の政策を地方に落とし込んでくるのだ。だからこそ、地方政治をしていく上で自治体の実情を無視した政策は一切市民の為にならないことから政党や組織はしがらみになることをはっきり表明し、私は無所属を貫いている。

しかし、こういった現実を知る有権者は少ない。今回の低投票率の流れで自民党以外に投票した有権者が落胆して今後次々と行われる地方選挙に足を運ばなくなり、この停滞した空気感を地方選挙に持ち込まれると本当に市の為を思って立候補しようとする新しい風が入ってこなくなり、本来地方政治ではあるべきではない政党政治や与野党構造が加速してしまうのだ。

有権者には地方政治と国政政治は制度や仕組みの違いから、今回の衆院選と地方選挙はしっかりと切り離して考えてもらい、どの候補者が自分の街に貢献し、また市民生活の向上に寄与したか、という点で投票行動に移してもらわないと特定の政党所属議員ばかりが増えてしまい、地方は国の単なる下請けになってしまう危険性があるのだ。

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