世界でいちばん幸せな国フィジーの 世界でいちばん非常識な幸福論

約9年にわたるフィジーでの生活の中で発見した「人生を豊かにするフィジー人の4つの習慣」について、エピソードをまじえて解説します。

11月27日(金)に販売開始となりました拙著『世界でいちばん幸せな国フィジーの 世界でいちばん非常識な幸福論』(いろは出版)を紹介させてください。

世界100カ国を旅して、唯一住んでみたいと思い、約9年前に移住したフィジー共和国について書いています。

約9年にわたるフィジーでの生活の中で発見した「人生を豊かにするフィジー人の4つの習慣」について、エピソードをまじえて解説をしています。

フィジーは2011年(※1)と2014年(※2)に世界幸福度ランキングで1位に輝きました。

一般的に、幸福度調査には2種類あります。「主観系」と「客観系」です。

「主観系」はシンプルに「あなたは幸せですか?」と質問するタイプ

フィジーはこのタイプの幸福度調査にめっぽう強いんです。

フィジー人の赤ちゃんとお母さん

たとえば、2011年にフィジーが幸福度1位になった幸福度調査(調査対象は58カ国)がそれにあたります。

この幸福度ランキングは、

「幸福を感じている人の比率」-「不幸を感じている人の比率」

という「純粋幸福度」を国別に比べて作成されています。

純粋幸福度の平均値は40。フィジーはその2倍以上の85です。日本はというとスコアが47で、58カ国中23位と真ん中あたり

一方、「主観系」とは違って「客観系」は様々な指標データを元にして幸福度を測るタイプです。

日本はこのタイプの幸福度調査にまずまずの強さを発揮しています。

たとえば、平均余命成人の識字率就学率一人あたりのGDP

これらのことを国連開発計画(UNDP)では「人間開発指数」と呼んでいます。

その国の人たちの生活の質を測る数字です。

2014年に発表された「人間開発報告書」によると、フィジーの人間開発指数は187カ国中88位でした。

1位は5年連続でノルウェー、2位はオーストラリア、3位はスイス。日本は17位です。

ここに重要なポイントがあります。

基本的に、客観系の調査に使用されている指標は「幸せを構成する要素」と信じられているものだということです。

ほかには、このような指標があります。

自殺率、失業率、医師率、乳児死亡率、男女格差指数、民主主義指数、報道自由度、など。

一般的には、これらのスコアが良ければ「人は主観的に幸せになれるはず」と信じられているわけです。

では、フィジーの場合はどうなのか?

平均寿命: 119位(194カ国中)

一人あたりのGDP: 100位(184カ国中)

失業率(低い順): 111位(178カ国中)

乳児死亡率(低い順): 109位(194カ国中)

民主主義指数: 91位(167カ国中)

どの項目においても、フィジーは世界の中で「中の下」です。

にもかかわらず、主観系の調査では1位なんです。

幸せそうなフィジーのおばちゃんたち

主観系と客観系で、幸福度調査の結果がここまで違ってしまうのはなぜなのでしょうか?

それは、「幸せの構成要素と信じられているもの」≠「本当の幸せの構成要素」ということではないでしょうか。

この本では、「本当の幸せの構成要素」=「フィジー人が持つ幸福の4つの習慣」として説明しています。

本のメインテーマは下記3つです。

「なぜ楽園フィジーは世界最幸なのか?」

「なぜ日本は豊かなのに幸せを感じにくいのか?」

「幸福先進国であるフィジーから、幸福途上国である日本が学ぶべきものは何なのか?」

加えて、「フィジー人の4つの習慣」を、実は日本の若い人たちがすでに実践し始めていることにも言及。「今どきの若者は...」というセリフをネガティブに吐いてしまいがちですが、幸福感度の高い若者から学んでいくことも大事であるというメッセージも含めています。

2005年からのこの10年間(世界一周+フィジー生活)、私はほとんどの時間を海外で過ごし、外側から日本を眺めてきました。日本の情報をみていると、ひきこもり、ブラック企業、追い出し部屋、パワハラ、孤独死、無縁社会、うつ、就活自殺、等々、暗いニュースが目白押し...

そんな日本と対極にあるのが、南国の楽園フィジー!

フィジー人は仕事がなくても、お金がなくても、寿命が短くても、世界幸福度1位

フィジーの「楽しい非常識」を発信することが、世知辛い日本社会で疲弊している方々を救うヒントになればという思いから、出版を決意しています。本書を通して、「幸せになるってカンタンだ!」と感じていただけたなら、それほど嬉しいことはありません☆

※1: 2011年、カナダの世論調査会社レジェ・マーケティングによる調査(英語版)

※2: 2014年12月、米国の世論調査会社ギャラップ・インターナショナルとWIN (Worldwide Independent Network of Market Research) による共同調査

世界65カ国を対象とした調査で、フィジー国民の93%が幸せを実感しているという結果で幸福度1位。2位は89%でナイジェリアとコロンビアが並び、最下位は31%でイラク。

先進国に限れば、1位 フィンランド(80%)、2位 デンマーク(76%)、3位 アイスランド(73%)。数々の幸福度調査で上位を独占している北欧諸国を南の島国フィジーが上回る結果に。ちなみに日本は58%と全体で39位(先進国の中では30位)。残念ながら下から数えたほうが速い順位でした。

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