Huffpost Japan
ブログ

ハフポストの言論空間を作るブロガーより、新しい視点とリアルタイムの分析をお届けします

野口由美子 Headshot

テストの点数をほめてもダメ。ほめて伸ばす教育の誤解

投稿日: 更新:
印刷

私の息子が小学生になって、テストや成績表など、「点数」や「評価」を先生からもらってくるようになりました。

子どもを「ほめて」育てたい


「すごい!100点満点。よかったね。」
というようなことを言いながら、私はテストの答案を部屋に貼って、喜んだり、ほめたりしていました。なかなか100点は取れないようで、こういう時こそほめてあげよう、という心持ちでした。

「ほめて自信をつけてあげてください。」
よく聞く言葉です。自分もほめて育てたいと思っています。でも、私はその意味を間違って理解していました。

ほめるから、子どもができなくなる?


ある日、学校の面談で先生に、気になることがある、と言われました。先生は、授業中の子どもの様子をいろいろ教えてくれましたが、指摘は2点でした。

・わからないことを質問しようとしない
・間違えることを恐れているように見える

「今はそのことが学習到達度に直接影響ないかもしれないけれど、わからないところを質問することや間違いから学ぶことができるようになってほしいのです。先生はいつも助けるためにいるのだから。」

どうしてだろう、と私は考え込んでしまいました。息子の性格が影響しているかもしれません。でも、それだけではなく、私がそういうふうに仕向けている部分があったのでは、という気がしてなりませんでした。友達のお母さんに言われたことを思い出していたからです。

「自分の子どもが1番だって、ほめるのは好きじゃないのよ。だって、結局他の子と競争して勝たないといけなくなるじゃない?別に1番じゃなくてもいいはずじゃない?みんなそれぞれ違うのだから。その子自身の努力や成長を見てあげたいと思う。」

ほめて育てる、というつもりで、私は結果をほめていました。何ができたかをほめていて、結局、子どもも大人も結果ばかりを気にするようになっていたのかもしれません。わからなくなったり、間違ったりするのはよくないこと、と子どもが自然に考えるようになったのではないか、と思いました。

結果ではない、プロセス重視


私は、良くても悪くても、テストの点数の話は控え目にすることにしました。それよりも、どれだけがんばったか、チャレンジしたか、ということについて話すようにしました。

「こういう問題はやったことなかったよね。問題の意味が一回読んだだけでわかるのは、きっとこの前たくさん文章題をやったからだね。」

「たくさん漢字を使って文が書けるようになったね。でも、この漢字は使い方が違うから直しておこうね。この漢字はもう一度練習したら次は使えるようになると思うよ。」

結果をほめるのより大変です。ほめることは、ただ点数を確認するような簡単なことではないことにようやく気付きました。プロセスをほめるには子どもが何を考えてどうやったのかという過程を知らないといけません。子どもの学習への関わり方がより深くなりました。

プロセス重視で宿題に取り組む


先生もサポートしてくれました。うちの子が毎朝早く登校することを利用して、他の子が来るまでの5分を宿題の質問時間に使う提案してくれました。

息子は最初のうち、先生に質問することをすごく嫌がり、
「やるのを忘れた。」
「先生が忙しそうでできなかった。」
と言い訳ばかりで、なかなか自分から聞きに行うとしませんでした。

しかし、徐々に、質問をすると宿題がはかどることに気づき始め、いつの間にか、自分から宿題を先生の所へ持って行くようになりました。自分から何がわからないのか質問できるようになると、理解が早くなると実感したようです。

息子はこれまで、宿題がわからないと投げ出して諦めてしまうことが多かったのに、自分で考えたり、質問したり、少しずつ積極的に取り組むようになってきました。

賢い子、でなくて、チャレンジする子に


「賢い」「頭がいい」とほめられていると、子どもは難しい問題にぶつかったり、間違えるたりすることはよくないこと、と恐れるようになるようです。賢ければ、つまずくことはないからです。そして実際につまずくとそこで「自分はダメだ」と挫折してしまうそうです。

そうではなく、「できなくても諦めなかったから」「難しくても挑戦したから」というふうに子ども自身が努力したからできるようになる、というイメージを持つと、つまずいてもチャレンジを続けることができます。

テストや受験。勉強には点数がつきものです。学校のテストはちゃんとできなくてはダメ、間違えてしまったら残念、と思っていました。でも、それだけでは限界があるようです。私はようやく気付きました。

(参考: RSA ANIMATE: How To Help Every Child Fulfil Their Potential

野口由美子(ブログ Parenting Tips