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あなたの「人を助けたい!」という想いは、本当ですか?

2015年03月30日 15時57分 JST | 更新 2015年05月29日 18時12分 JST

皆さん、こんにちは。米国認定音楽療法士の佐藤由美子です。

先日、「治療家のお仕事Magazine」で、音楽療法の特集を組んでいただきました。3回にわたるインタビュー形式で、皆さんからよくあるご質問にお答えしました。

第1回】自分に合った音楽の選び方とは?

「リラックスするには、どのような音楽を聴けばいいのですか?」とよく聴かれます。市場には、リラクセーションや癒しのためのCDがたくさんありますが、どの音楽でリラックスできるかは、あくまでも主観的なことです。

リラックスするために私が聴く音楽は、ネイティブ・アメリカンフルートの音楽です。これを聴くと、精神的に落ち着きます。でも、この音楽ですべての人がリラックスできるわけではありません。中には、笛の音によるメロディーだけでは落ち着かない人もいます。そのような人には、しっかりとしたハーモニーのある音楽が必要です。

つまり、「これを聴けば誰もがリラックスできる」という音楽はないのです。

第2回】なぜ音楽療法士になるのにトレーニングが必要か?

世間一般では音楽療法は「楽しいもの」というイメージがあるようですが、療法(セラピー)とは、必ずしも楽しいものではありません。

ときには、音楽を聴いて昔のつらい経験を思い出てしまう患者さんもいます。音楽療法士はこのような場合どう対応するべきか知らなくてはいけません。対処の仕方によっては、音楽療法をしたことがクライアント(対象者)にとって逆効果になってしまうからです。ですから音楽療法を行うには、トレーニングが必要なのです。

第3回】音楽療法士になりたい方へメッセージ

音楽療法という仕事は、簡単なことではありません。音楽療法士になるには、さまざまな楽器や音楽を使いこなすスキルが必要ですし、音楽の他にも心理学などのたくさんの勉強が必要です。そして一番難しいのは、このような仕事に就く人には内省が必要だということです。

「人を助けたい!」という想いは、「自分を助けたい!」という想いの現れだったりもします。人のためになりたい気持ちは素晴らしことですが、その前に、まずは自分が心身ともに健康であるか、考える必要があります。なぜなら、自分を助ける前に人を助けることはできないからです。

欧米の飛行機に乗ると、必ず次のような機内放送があります。

「緊急の際には、まず自分に酸素マスクをつけ、その後、周りの人を助けましょう

自分が呼吸困難になってしまっては、周りを助けることはできないからです。人のためになるにはまず、自分の心身の健康を保たなければいけません。それは、どのような場合においても言えることでしょう。

音楽療法士になるには、内面を磨く事が大切です。それは、簡単なことではありません。ですから、音楽療法士になるには、それだけの決意が必要なのです。(「佐藤由美子の音楽療法日記」より転載)

著書: 『ラスト・ソング 人生の最期に聴く音楽』(ポプラ社)

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