『ハリー・ポッター』作者が別名で探偵小説を出版していたことが明らかに

小説「ハリー・ポッター」の作者J・K・ローリングさんが別名で探偵小説を出版していたことが話題になっている。無名の新人作家にしては「上手すぎる」という評判が立ち、イギリスの新聞サンデー・タイムズが調査し、14日付で報じた…
LONDON, ENGLAND - JULY 07: JK Rowling attends the world premiere of 'Harry Potter And The Deathly Hallows Part 2' at Trafalgar Square on July 7, 2011 in London, England. (Photo by Ferdaus Shamim/WireImage)
LONDON, ENGLAND - JULY 07: JK Rowling attends the world premiere of 'Harry Potter And The Deathly Hallows Part 2' at Trafalgar Square on July 7, 2011 in London, England. (Photo by Ferdaus Shamim/WireImage)
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小説「ハリー・ポッター」の作者J・K・ローリングさんが別名で探偵小説を出版していたことが話題になっている。無名の新人作家にしては「上手すぎる」という評判が立ち、イギリスの新聞サンデー・タイムズが調査し、14日付で報じた

共同通信によると、ローリングさんは「ロバート・ガルブレイス」という男性のペンネームを用い、自身を退役軍人と紹介。「The Cuckoo’s Calling」と題されたこの小説は、ローリングさんの作品と知らない批評家や読者から高い評価を得ていたという。第一作としての完成度の高さに興味を抱いた同紙が調査し、発覚した。

出版社リトル・ブラウンのホームページによると、「The Cuckoo’s Calling」のあらすじは以下の通り。

私生活に問題を抱えていたモデルがロンドンのメイフェアー地区にある雪に覆われたバルコニーで遺体となって発見された。自殺とみられていたが、彼女の兄弟がその死に疑問を抱き、私立探偵コーモラン・ストライクに調査を依頼した。ストライクは退役軍人で、肉体的にも精神的にも傷を負って、生活も乱れていた。今回の事件は彼にとって食いつなぐための生命線となったが、彼女の魑魅魍魎(ちみもうりょう)とした世界を掘り下げていくうちに、ストライク自身にも恐ろしい危険が迫るようになった…。

ローリングさんは2012年9月、初の大人向け小説として『カジュアル・ベイカンシー 突然の空席』(邦題)を出版している。産経新聞によると、ローリングさんは「このことはもう少し長く秘密にしておきたかった。(別人として書くことは)本当に心の自由をもたらしてくれる体験だった」と話している。

ハフィントン・ポストイギリス版によると、『The Cuckoo’s Calling』のこれまでの売上は1500部だったとサンデー・タイムズが伝えている。

ある書評者は、「とても機知に富んだデビュー作だ」と評し、またある書評では「女性の衣服の描写など、まるで『女性』作家のようだ」と評した。そして、イギリスを代表する女性ミステリ作家で「ウェクスフォード警部」シリーズで有名なルース・レンデルや、同じくイギリスの女性ミステリ作家で「女性探偵コーデリア・グレイ」シリーズで知られるP.Dジェイムズなどになぞらえて称賛していた。ルース・レンデルは「バーバラ・ヴァイン」名義でも小説を発表していることで知られている。

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