ケネディ大統領の娘・キャロライン氏が新駐日大使に オバマ大統領誕生の立役者

アメリカのオバマ大統領は24日、新しい駐日大使に故ケネディ元大統領の娘のキャロライン・ケネディ氏を起用すると発表した…
NEW YORK, NY - FEBRUARY 01: Caroline Kennedy attends Grand Central Terminal 100th Anniversary Celebration at Grand Central Terminal on February 1, 2013 in New York City. (Photo by Slaven Vlasic/Getty Images)
NEW YORK, NY - FEBRUARY 01: Caroline Kennedy attends Grand Central Terminal 100th Anniversary Celebration at Grand Central Terminal on February 1, 2013 in New York City. (Photo by Slaven Vlasic/Getty Images)
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アメリカのオバマ大統領は24日、新しい駐日大使に故ケネディ元大統領の娘のキャロライン・ケネディ氏を起用すると発表した。アメリカ議会上院の承認が得られれば、今秋にも日本に着任する予定。大使に就任すれば、女性としては初めての駐日アメリカ大使となる。

キャロライン氏は55歳。アメリカを代表する名門一族「ケネディ家」の出身。ケネディ元大統領とジャクリーン・ケネディ夫人との間にできた子女の中では唯一の存命者で、現在はケネディ記念図書館の館長やハーバード大学ケネディスクールのコンサルタントなどを務めながら、弁護士・作家としても活動している。

ケネディ大統領を撮影した写真の中には、弟のJFKジュニア(1999年、飛行機事故で死亡)とともに父と遊ぶ子どもの頃の愛らしい姿が収められたものもある。メトロポリタン美術館で働いていた頃に知り合ったエドウィン・シュロスバーグと結婚した1986年、新婚旅行で日本を訪れたことがあるという。

(ケネディ大統領とおしゃべりするキャロライン氏)

■政治・外交経験はなし。大使任命は「論功行賞」か。

2008年のアメリカ大統領選挙に当時上院議員のオバマ氏が立候補した際には早くから支持を表明、大統領当選に大きな貢献を果たしたとされる。12年の再選時もオバマ陣営の選挙対策本部共同議長を務めた。アメリカのメディアでは、政治・外交経験のないキャロライン氏が駐日大使という要職に任命された背景には、オバマ大統領による「論功行賞」の意味合いが強いという見方もある。

ニューヨーク・タイムズは"Obama Nominates Caroline Kennedy to be Ambassador to Japan"という記事で、

“What you really want in an ambassador is someone who can get the president of the United States on the phone,” Mr. Campbell said. “I can’t think of anybody in the United States who could do that more quickly than Caroline Kennedy.”

(New York Times 07/24/2013)

東アジア・太平洋担当国務次官補のカート・キャンベル氏の「大使となる人に求められることは大統領とすぐに電話で話せるような緊密な関係であり、アメリカでキャロライン氏よりもそれを早く出来る人はいないと思う」というコメントを紹介している。

In a statement on Wednesday, the Japanese Foreign Ministry welcomed the nomination, noting that “Caroline Kennedy has the deep confidence of President Obama” and that her choice reflected “the great importance the Obama administration attaches to the Japan-U.S. alliance.”

(New York Times 07/24/2013)

また、日本の外務省が「キャロライン・ケネディ氏はオバマ大統領と強い絆を持っており、オバマ政権が日米同盟を重要視していることを示すものである」と指名を歓迎しているとも伝えている。

■悲劇に見舞われたケネディ家

ケネディ家は政界に多くの人材を輩出してきたアメリカを代表する名門一族だが、暗殺や事故死など悲劇に見舞われてきたことでも知られる。

ケネディ元大統領は1963年、南部テキサス州ダラスで遊説中に暗殺。弟のロバート・ケネディ元司法長官も1968年、大統領選挙の予備選挙の候補者として選挙運動中に暗殺。さらにケネディ元大統領の長男でキャロライン・ケネディ氏の弟、雑誌編集者のジョン・フィッツジェラルド・ケネディ・ジュニアも1999年、乗っていた自家用機が海上に墜落して死亡している。

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