シベリアの都市で摂氏32度を記録

「Atrantic Wire」及びロシアの地方紙『The Siberian Times』の記事によると、シベリア地方の町であるノリリスク市では、今年の7月21日(現地時間)に摂氏32度(華氏89.6度)を記録した。この地域の7月の平均気温は摂氏13.6度だ[平均最高気温は17度]。
The Siberian Times

Atrantic Wire」及びロシアの地方紙『The Siberian Times』の記事によると、シベリア地方の町であるノリリスク市では、今年の7月21日(現地時間)に摂氏32度(華氏89.6度)を記録した。この地域の7月の平均気温は摂氏13.6度だ[平均最高気温は17度]。

過去の気象データについて研究しているクリストファー・C・バート氏は「Weather Underground」の記事で、最近ロシアの北極地域全体で高温が続いていると指摘している。そして、ノリリスク市ではここ数日、夜間の気温も高く(摂氏約20.2度)、同地域では自然火災も発生しているという。

バート氏とThe Siberian Times紙は、ノリリスク市における気温の記録をめぐって、それぞれ異なる見解を示している。The Siberian Times紙は、先日の記録は30年前に観測された摂氏31.9度を超えたと述べているが、バート氏は、過去最高記録は摂氏32.2度(華氏90度)であり、記録はまだ破られていないと考えている。

ノリリスク市は17万5000人が暮らす永久凍土地域の町で、人口が10万人を超える都市としては世界最北だ。

「The Weather Channel」の記事によると、シベリア地域では冬に気温が摂氏マイナス50度を下回ることは珍しくない。

NASA(米航空宇宙局)によると、こうした辺鄙な地域では、ひとたび雪が解けてしまうと自然火災が起きやすい。ロシア紙『Russia Beyond The Headlines』の記事によると、7月26日現在、シベリア地域で複数発生している自然火災のため、約900人からなる専門部隊が消火活動に当たっている。ロシア紙『RIA Novosti』の記事によると、2010年にロシアを襲った熱波によって発生した自然火災では、数百万ヘクタールが焼失し、数十人が犠牲になっている。

[Eline Gordts(English) 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]

注目記事