スマホ・タブレット時代の編集は「機械と人間の組み合わせ」 Flipboardトークセッション

これからの編集は「人の手」か「機械」か。Flipboardのエディターとハフポスト日本版編集長が語り合いました。

スマートフォンやタブレットの普及により、より一層注目を集めているのがさまざまなメディアからピックアップした記事を届けるキュレーションアプリだ。

ただ一口にキュレーションと言っても、Yahoo! のトピックスやハフポスト、NAVERまとめのように、人間がピックアップまたは編集したものを流す、いわば「人力型」のものもあれば、「はてなブックマーク」や「Gunosy」のように、一般利用者がSNSにシェアしたりブックマークした行為をプログラムが自動で分析して表示する「機械型」もある。これからのキュレーションは、どうあるべきなのか。

「人間臭い部分はこれから一層付加価値が高まる」と、スマホ・タブレット用のキュレーションアプリ「Flipboard」の日本版キュレーターを務める八尋正宣さんは語る。Flipboardは好みのウェブメディアを選んだり、写真を追加して自分だけの「雑誌」を作れるアプリ/ウェブサービス。キュレーションをテーマにFlipboardのエディトリアルチームとハフポスト日本版編集長の松浦茂樹がトークセッションを行った。

Flipboard 日本版キュレーター 八尋正宣さん(右)

「ネット上でコンテンツが数が増えている状態で、キュレーションは重要になってくる。Flipboardは生前、スティーブ・ジョブズが褒めていたという話もあるように、テクノロジーの強い会社でもあるが、めくった時の感覚とかデザインとかエモーショナルな部分を重要視している。テクノロジーが進化するといろいろなものが自動化するが、エモーショナルなデザイン、編集といった人間くさい部分は一層付加価値が高まるのではないかと考えている」(八尋さん)。

ハフポスト日本版編集長も、「人の手」が重要だと語る。

「我々のトップページにしても色々なニュースをアグリゲーションして提案するという立場。心がけているのは、ユーザーが今何を考えてるのかというところを立ち位置にする、ということ。もちろん、それを(機械で)自動でやるという方法もあるが、最後は人の手。おもてなしの心、というところがつながってくる。そこに技術が加わって、『このワードなら読まれるけどこれは読まれない』といったことをやっていくことで、技術と人の手のバランスが取れると思う」。

ハフポスト日本版編集長 松浦茂樹(左)

Flipboardは全世界で7500万人のユーザーが利用している。NTTドコモと協業を発表し、今後ドコモから発売されるスマホ・タブレットに標準搭載されることになっている。

・Flipboardのダウンロードサイト

iOS版 / Android版

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