2020年夏季オリンピックの東京開催が決まったことを受け、カヌー(スラローム)競技会場の建設予定地、葛西臨海公園(東京都江戸川区)について、環境影響を懸念している「日本野鳥の会」(品川区)は8日、都や招致委員会に対し、計画の見直しを求める声明を発表した。MSN産経ニュースが報じた。
日本野鳥の会は、「環境保全とスポーツの祭典が両立することを心から望む」と、東京開催自体を否定していないものの、「公園の代替候補地を選んで環境影響評価を実施し、新たな計画地の検討に着手することが何より重要」としている。
文書は、自然環境の破壊のほか、憩いの場が失われ、富士山を望む景観も損なわれるなどの問題点を挙げている。「都内には他に候補地が存在し、国内で100近い自然保護団体などが反対を表明している」と訴え、都または区の遊休地など別の適した場所への計画変更を求めている。
同会は、今年8月にも東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会理事長竹田恆和に宛てて文書を送付。都など招致側とも話し合いを続けていた。
関連記事
Advertisement