オバマ大統領、イランのロウハニ大統領との電話会談や政府機関閉鎖について語る

アメリカのオバマ大統領は9月27日、ホワイトハウスで演説を行い、外交政策と、議会で継続中の予算をめぐる攻防について言及した。

アメリカのオバマ大統領は9月27日、ホワイトハウスで演説を行い、外交政策と、議会で継続中の予算をめぐる攻防について言及した。

オバマ大統領は、27日の演説前に、イランのロウハニ大統領と電話会談を行ったと語った。

「今回の電話会談は、両国の間に根強い不信感が浮き彫りになった1979年以来、アメリカとイランの大統領がはじめて連絡をとりあったものだ」とオバマ大統領は述べた。

ロウハニ大統領との電話会談について述べた後、オバマ大統領はオバマケア(アメリカの医療改革制度法案)をめぐる議会の攻防と政府機関閉鎖の可能性について演説で述べた。オバマ大統領は、予算が期限切れで執行できなくなる10月1日の3日前にあたる27日に11月15日までの1ヶ月半の暫定予算案を可決した上院議会に対して「責任ある行動をとった」と述べた。

また、オバマ大統領は政府機関の閉鎖を回避するのは、下院議会の共和党議員次第だと述べた。

「下院の共和党議員は、政府機関を閉鎖させると脅しをかけているティーパーティー(アメリカの保守派草の根市民運動。下記用語参照)の要求を満たすことばかり気にしている。私が医療費負担適正化法(医療制度改革法案の正式名)を撤回しない限りは」

「(撤回は)あり得ない」とオバマ大統領は強調した。

オバマ大統領は予算をめぐる共和党議員の対応について「政治的なスタンドプレーだ」と強く非難し、政府機関の閉鎖は重大な事態を引き起こしかねないと警告した。

「今、この演説を見ている議会の共和党議員のみなさんに言いたい。あなたたちが傷つけている人たちのことを考えてほしい」

■ 用語

ティーパーティー

オバマ政権の大型景気対策や医療保険制度改革などを批判し、増税なき「小さな政府」を掲げる。参加者の大半は白人で、全体にリバタリアニズム(自由至上主義)の傾向を持つが、反オバマ・反再分配・反国家介入で結集している一時的な保守回帰活動に過ぎず、政治運動の本流にはならないという見方もある。「ティーパーティー(茶会)」の名は「ボストン茶会事件」にちなむ。1773年、英国政府の植民地政策に反発するボストンの急進派が、停泊していた東インド会社の船を襲撃し、茶箱を海に投げ捨てた事件で、印紙税法やタウンゼンド諸法の制定とともにアメリカ独立戦争の契機となった。

(コトバンク「ティーパーティー」より)

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