吉田忠智氏が社民党首に 17年ぶりの党首選を制す

実に17年ぶりとなる社会民主党の党首選の開票が10月14日に行われ、参院議員の吉田忠智氏が東京都豊島区議の石川大我氏を破って、新党首に選ばれた。10月26日の党全国代表者会議で承認された上で、正式に就任することになる。
時事通信社

実に17年ぶりとなる社会民主党の党首選の開票が10月14日に行われ、参院議員の吉田忠智氏が東京都豊島区議の石川大我氏を破って、新党首に選ばれた。10月26日の党全国代表者会議で承認された上で、正式に就任することになる。時事ドットコムが報じた。

朝日新聞デジタルによると、選挙戦になるのは1996年に党名を日本社会党から社会民主党に変更してから初めて。投票は12〜13日の2日間、党員と協力党員の計1万7410人により行われた。得票数は吉田氏が9986票、石川氏が2239票だった。

参議院のHPによると、吉田氏は1956年大分県生まれ。九州大学農学部を卒業後、大分県庁に就職。91年から3年間、大分県職労書記長に就任。その後は大分県議を経て、2010年の参院選で初当選を果たした。党首選の開票結果を伝えるニコニコ生放送の中継で、吉田氏は次のように意欲を示した。

「17年ぶりの党首選挙で党首に選出されまして、改めて身が引き締まる思いです。石川さんに投票された2239票の重みを意識し、党が改革刷新を行わなければ、社民党の将来はないと私も思っております。私は2点に取り組みたいと思ってます。全国対話キャラバンの実施し、あとは党首の下に党改革推進本部を設置し、今回の選挙をともに戦った石川さんにも力を注いでいただきたい。

臨時国会の中で安倍政権を追求して対峙していきたい。政治は一寸闇ですが、3年間は国政選挙はないと言われています。いかに社民党、護憲リベラル勢力を伸ばしていくかが私に与えられた使命だと思っております」

惜しくも敗れた石川氏は国会議員ではなく地方議員。同性愛者であると告白している型破りの候補者。朝日新聞デジタルに掲載されたインタビューで次のように話していた。

「区議会議員でゲイ。異端じゃないですか。異端であることが今の社民党に求められている。党首選は1万7千人の全党員で判断する初のチャンス。社民が変われるチャンスを生かせるかどうかが最大の争点だ」

生放送の中で、石川氏は次のように党首選を振り返った。

「やはり私も区議会議員ということで知名度がない中での選挙でした。ただ、名古屋・大阪など日本各地に行って、膝をつけ合わせて話す中で思いを共有することができた。国会議員をめざすかどうかは、皆さんと話し合って検討していきたい。まずは党の再建が第一だと思っております。吉田新党首も社民党のバージョンアップをおっしゃっていて、向いてる方向は同じだと思います。セクシャルマイノリティの問題や非正規雇用の若者など、これまで社民党が苦手としていた部分を私がつなぐパイプ役として、プロデューサー的な役割をできればと思っております」

【※】読者の皆様は、新党首が決定した社民党にどのような役割を期待しますか?コメント欄にご意見をお寄せください。

関連記事

2013年10月28日衆院国家安全保障特別委員会で日本版NSCの審議開始

写真で見る安倍政権の動き 2013年10月

注目記事