三菱自動車、来年1月にも2000億円の公募増資

三菱自動車工業が優先株の全額処理に向け、来年1月にも2000億円規模の公募増資に踏み切る方針を固めたことが26日、分かった。来月5日に中期経営計画を発表し、説明する。経営の足かせとなっていた優先株問題に区切りをつけ、アジア戦略の強化を中心に成長路線へ舵を切りたい考え。
Reuters

三菱自、来年1月にも2000億円の公募増資=関係筋

三菱自動車工業

複数の関係者によると、三菱自動車は調達した約2000億円を使い、優先株の大半を簿価より低い価格で買い戻して消却する。残りは普通株に転換し、三菱重工業

三菱自動車は「パジェロ」に次ぐヒット商品を生み出せずに業績が低迷する中、2000年にリコール隠しが発覚。経営危機に陥ったため、04年から三菱グループ各社に優先株を発行して再建を進めてきた。今も三菱東京UFJ銀行、三菱重工 、三菱商事、三菱UFJ信託銀行などが約3800億円を保有している。

三菱自動車は「優先株処理の方策はさまざまな検討をしているが、現時点で決定した事実はない」としている。

同社はASEAN(東南アジア諸国連合)など新興市場に経営資源を集中する一方、不振が続いた欧州生産から撤退するなど構造改革を進めてきた。円安も手伝い、14年3月期は2年連続で最終利益が過去最高を更新する見込みだ。

三菱自動車の経営陣は、1999年3月期以来できていなかった配当を再開し、経営再建の総仕上げとしたい考え。今期、復配への地ならしとして、資本金と資本準備金を取り崩し、約9200億円にのぼる累積損失を解消したが、多額の優先株が残った状態では優先株主への配当負担が重く、一般株主に十分報いることはできないため、グループ各社が保有する優先株の処理が課題となっていた。

来月発表する予定の新たな中計では、新興市場での生産拡充や、スポーツ多目的車(SUV)系の商品強化などが盛り込まれるとみられる。足元では新興国の景気に一服感もみられるが、アジアでの事業展開をさらに強化して成長を目指す。[東京 26日 ロイター]

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