地球の地下2900キロにも水が存在か 愛媛大が解明

地球の中心核に近い地下2900キロのマントル最深部にも水が存在する可能性があることが、愛媛大学のの西真之研究員らの実験で分かった。地球表面の水が、鉱物に取り込まれて最深部まで運ばれている可能性があるという。
「愛媛大地球深部ダイナミクス研究センター」

地球の中心核に近い地下2900キロのマントル最深部にも水が存在する可能性があることが、愛媛大学の西真之研究員らの実験で分かった。地球表面の水が、鉱物に取り込まれて最深部まで運ばれている可能性があるという。2月3日、イギリスの科学雑誌「ネイチャー・ジオサイエンス」電子版で発表された。時事ドットコムなどが報じた。

地球表面の水が鉱物に取り込まれ、地下2900キロのマントル最下部まで運ばれている可能性が高いことが、愛媛大地球深部ダイナミクス研究センターの西真之研究員らの実験で分かった。地球深部の構造解明の手掛かりになると期待される。

(時事ドットコム「水含む鉱物、地球深部に=地下2900キロ、実験で解明-愛媛大など」より 2014/02/03 03:03)

地球表面の水は、鉱物の構成物の一つとして地球深部に運ばれるが、深部は高温高圧のため、鉱物が分解されて水分は蒸発してしまい、深さ1250キロを超えると水は存在しないと考えられていた。

物に閉じ込められた地表の水は、プレート運動によって、硬い岩盤で形成されているマントルの中を地下深くに運ばれていますが、深くなればなるほど高圧・高温で鉱物が分解されて水分が蒸発してしまうため、一定の深さを超えると水は存在しないと考えられてきました。

(NHKニュース「地球の深部にも水が存在か 愛媛大が解明」より 2014/02/03 05:13)

愛媛大学の研究グループは、超高圧発生装置によって、水を含む鉱物「蛇紋石」を、深さ1400キロの場所に当たる50万気圧、1000度の状態にすることに成功したという。鉱物は分解せず、水は保たれたままの状態だったという。

研究チームは超高圧発生装置で蛇紋石に高い圧力をかけ、地下1400キロに相当する50万気圧で結晶構造が変化することを発見。アルミニウムを取り込むことで、より高温高圧の環境でも安定し、マントルと核の境界付近の地下2900キロまで運ばれる可能性があることが分かった。

(時事ドットコム「時事ドットコム:水含む鉱物、地球深部に=地下2900キロ、実験で解明-愛媛大など」より 2014/02/03 03:03)

愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの入舩徹男センター長は、以下のようにコメントしたという。

「地球の内部にどれだけ水があるのかなど、地球の成り立ちや構造を知る新たな材料だ」

(NHKニュース「地球の深部にも水が存在か 愛媛大が解明」より 2014/02/03 05:13)

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