細川護熙氏、脱原発訴え及ばず「争点とさせまいとする力が働いた」【都知事選】

東京都知事選に立候補した元首相の細川護熙氏(76)は2月9日、桝添要一氏の当選確実の報を受けて記者会見し「再稼働に反対する都民の意思がかなり明確に示されたのではないか」と述べた。
時事通信社

東京都知事選に立候補した元首相の細川護熙氏(76)は2月9日、桝添要一氏の当選確実の報を受けて記者会見し、以下のように述べた。

「私の力が及ばず残念な結果となりました。出馬への逡巡があったために準備期間が短かったこと、脱原発が争点としてなかなか取り上げられなかったこと、つまり原発の問題を争点とさせまいとする力が働いたこと、そのほかにもいくつか要因があったと思います。日々感じていた街頭での熱気と、本日判明した選挙結果との落差の大きさに、改めて努力が不足していたことを痛感するとともに、熱心に応援してくださった皆様のご期待に沿えなかったことをまことに申し訳なく思います。

今回出馬してわかったことは、東京の将来、日本の先行きに危機感を抱いている方が驚くほど多かったということです。3.11の東日本大震災は私たちにいくつもの大きな課題をつきつけました。私は原発の再稼働をやめて、自然エネルギーとエネルギーの効率化によって新たな成長を促していくことが日本の将来にとってベストな選択だと訴え続けてまいりました。そして何よりも脱原発の活動に改めて火をともす、点火するという大きな役割を果たし得たと自負しております。

今回の選挙は私にとって原発を次の世代に残さないための戦いであるとともに、戦前の日本に戻すかのような今の政治の流れに立ち向かう戦いでもありました。今回の票の集計予想を見ると、反原発候補の票は別れましたが、合わせるとやはり再稼働に反対する都民の意思がかなり明確に示されたのではないかと思います」

細川氏はまた、今後も脱原発の活動を続けていく意向を示した。

「今この選挙が終わった段階から、私は今回一緒に立ち上がって頂いた、志を同じくする方々と広く連携し、脱原発の活動をこれからも自分の信念としてしっかりと次の世代につなげていくつもりです」(

細川氏は、小泉純一郎元首相から寄せられたという手書きのメッセージを報道陣に配布した。

「残念な結果ですが細川さんの奮闘に敬意を表します。これからも『原発ゼロ』の国造り目指して微力ですが努力を続けてまいります。ご支援賜りました皆様に心より厚く御礼申し上げます。小泉純一郎」

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