片山祐輔被告「徹頭徹尾、事実無根です」PC遠隔操作事件初公判で無罪を主張

他人のパソコンにウイルスを感染させ、遠隔操作し殺人などの犯行を予告した威力業務妨害などの罪に問われた元IT関連会社社員片山祐輔被告の初公判が2月12日、東京地裁で行われた。片山被告は「徹頭徹尾、事実無根です」と述べ無罪を主張したという。
時事通信社

他人のパソコンにウイルスを感染させ、遠隔操作し殺人などの犯行を予告した威力業務妨害などの罪に問われた元I会社員の片山祐輔被告の初公判が2月12日、東京地裁で行われた。片山被告は「徹頭徹尾、事実無根です」と述べ無罪を主張したという。MSN産経ニュースなどが報じた。

片山被告は、捜査段階から一貫して否認。片山被告と事件を結びつける直接的な証拠がないとされる中、検察側は状況証拠での立証を目指す。弁護側と片山被告本人も、午後にそれぞれ冒頭陳述をする予定。

(MSN産経ニュース「片山被告『徹頭徹尾、事実無根』 PC遠隔操作事件、東京地裁初公判」より 2014/02/12 11:26)

2012年6月〜9月にかけて、6人のパソコンにウイルスを感染させ、横浜市内の小学校襲撃や、日本航空機爆破など9件の犯罪予告を行った一連の事件。犯行予告を書き込んだとされるPCを使用していた男性4人が警視庁、大阪府警、神奈川県警、三重県警に逮捕されたが、その後、真犯人を名乗る人物が犯行声明文を発表したため、警察が誤認逮捕を認め謝罪した

犯行と被告を直接結びつける証拠はない。検察は、勤務先のPCにウイルス作成の痕跡があったなどの間接証拠を積み重ね立証する方針だ。

犯行と被告を直接結びつける証拠はないが、勤務先のPCにウイルス作成の痕跡があった▽犯人がウイルスの操作実験をしたとみられるネットカフェで、同じ日時に被告の入店記録があった▽携帯電話などから犯人の行動と一致するネット検索履歴が多数見つかった――などの間接証拠を積み重ねて立証する方針だ。

朝日新聞デジタル「被告「徹頭徹尾、事実無根です」 PC遠隔操作初公判」より 2014/02/12 12:24)

この事件では2013年1月、真犯人を名乗る人物から「神奈川県・江の島にいる猫の首輪に、事件に関するデータが入ったメモリーカードを取り付けた」とするメールが報道機関に届いた。実際にカードは見つかり、事件と同じウイルスのプログラムが入っていたため、検察側はメールを送った人物が真犯人であると判断した。NHKニュースによると、検察は冒頭陳述で「防犯カメラの映像などから猫に首輪をつけることができたのは被告だけだった」と述べたという。

検察は冒頭陳述で、「被告の勤務先のパソコンを解析したところ、遠隔操作するプログラムを開発した痕跡が多数発見された。また、犯人のメールに書かれたとおり、江の島の猫の首輪に記録媒体が付けられていたが、防犯カメラの映像などから20分ほどの間にこの猫に首輪を付けることができたのは被告だけだった。被告は周囲に人がいなくなってから猫に接触し、写真を撮ったあとガッツポーズをしていた」などと述べました。

(NHKニュース「パソコン遠隔操作事件 被告は無罪主張」より 2014/02/12/10:42)

弁護団は「被告も真犯人によって遠隔操作された被害者だ」として無罪を主張し、検察と全面的に対立している。

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