カリフォルニアの干害と「農産物価格の高騰」

2013年のカリフォルニア州は、記録的な少雨となった。同年の平均降雨量は7インチ(約17.8センチ)で、同州の観測史上、最も乾燥した年になったのだ。
SAN JOSE, CA - JANUARY 28: A pipe emerges from dried and cracked earth that used to be the bottom of the Almaden Reservoir on January 28, 2014 in San Jose, California. Now in its third straight year of drought conditions, California is experiencing its driest year on record, dating back 119 years, and reservoirs throughout the state have low water levels. Santa Clara County reservoirs are at 3 percent of capacity or lower. California Gov. Jerry Brown officially declared a drought emergency to speed up assistance to local governments, streamline water transfers and potentially ease environmental protection requirements for dam releases. (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)
SAN JOSE, CA - JANUARY 28: A pipe emerges from dried and cracked earth that used to be the bottom of the Almaden Reservoir on January 28, 2014 in San Jose, California. Now in its third straight year of drought conditions, California is experiencing its driest year on record, dating back 119 years, and reservoirs throughout the state have low water levels. Santa Clara County reservoirs are at 3 percent of capacity or lower. California Gov. Jerry Brown officially declared a drought emergency to speed up assistance to local governments, streamline water transfers and potentially ease environmental protection requirements for dam releases. (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)
Justin Sullivan via Getty Images

2013年のカリフォルニア州は、記録的な少雨となった。同年の平均降雨量は7インチ(約17.8センチ)で、同州の観測史上、最も乾燥した年になったのだ。

木の年輪から判断すると、「500年に一度」(日本語版記事)のレベルで乾燥した年だったとみられている。さらに、この乾いた気候は2014年にかけても続く見通しだ。

カリフォルニア州の農業は米国最大規模で、売上額は年間447億ドルにのぼる。しかしこの農業は、水不足によって非常に大きな打撃を受ける恐れがある。

カリフォルニア州の農業は、大量の水を使うことによって成立しているのだ。すでに、牛肉、牛乳、トマトなど、生産に大量の水を必要とする食品(PDF)の価格が、水不足を反映し始めている兆しがある。

以下のインフォグラフィックスは、カリフォルニアの干害と農業被害についてまとめたものだ。

1番目のグラフは、カリフォルニア州産の農産物それぞれについて、生産に必要な水の量と、その農産物が米国全体に占める割合をまとめたものだ。

たとえば、1ガロン(3.79リットル)の牛乳をつくるには、880ガロンの水が必要だ。そして、カリフォルニア州の牛乳は、米国全体の21%を占めている。また、1ポンド(454グラム)の米をつくるには、449ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の米は、米国全体の23%を占めている。

全米における比率が高いカリフォルニア州の農産物は、加工用トマト(90%)と、リーフレタス(85%)だ。そして、1ポンドのトマトをつくるのには、24ガロンの水が必要であり、1ポンドのリーフレタスをつくるのには30ガロンの水が必要だ。

農産物のうち、水を大量に必要とするのは牛肉や卵だ。1ポンドの牛肉をつくるには、1799ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の牛肉は、米国全体の5%を占めている。12個の卵をつくるには、636ガロンの水が必要だ。カリフォルニア州の卵は、米国全体の6%を占めている。

2番目のグラフは、カリフォルニア州全体における干ばつレベルの割合を示している。影響を受けていない地域は1.43%にすぎず、9割近くの地域が「Severe(厳しい)」「Extreme(極端な)」「Exceptional(異常な)」干ばつ状態にある。

3番目のグラフは、平均降雨量(縦軸の棒グラフ、単位はインチ)と、上昇する食品価格(2013年価値に換算した価格)の関係を示している(赤色の折れ線グラフはビーフのひき肉価格、オレンジ色は全粒粉パンの価格)。

グラフ中央の横線は、1901年から2000年の平均降雨量(約23インチ、約58センチ)だ。2013年の降雨量7インチは、その3分の1弱にすぎない。

2014年も厳しい干ばつが予測されていることから、2013年に耕作された農地の約12%が、2014年には作付けされなくなるとみられている。

これらの結果、2014年には、農業セクター全体における売り上げ(農業労働者の賃金、加工、輸送なども含む)の減少額は、50億ドルに達する可能性がある。

Infographic by Alissa Scheller for the Huffington Post.

[Alissa Scheller(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

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