ウクライナ南部クリミア半島セバストポリに駐留するロシア黒海艦隊は3月3日、半島内のウクライナ軍に対し、現地時間4日午前5時(日本時間同日正午)までに降伏しなければ「本当の攻撃を始める」と最後通告したと、インタファクス通信が報じた。これに対して、その後、ロシア黒海艦隊当局者は「事実ではない」と否定、ウクライナ側も確認していないとの報道もあり、情報が錯綜(さくそう)している。時事ドットコムなどが伝えた。
過去2日間で駐留ウクライナ軍の将兵5000人以上が投降したと伝えられ、親欧州連合(EU)派のウクライナ新政権に混乱が広がっている。トゥルチノフ大統領代行は「クリミアでロシア軍の規模が拡大している」と危機感を募らせた。
(時事ドットコム『「最後通告」でクリミア緊張=ロシア軍1万6000人投入-ウクライナ』より 2014/03/04 09:53)
ロシア黒海艦隊は、ウクライナ側の情報操作をほのめかした。
黒海艦隊当局者は「われわれがウクライナ軍を攻撃しようとしているという報道の背後に誰がいるのかは明らかだ」と批判、ウクライナ側による情報操作との見方を示唆した。
(47NEWS「ロシア黒海艦隊が最後通告否定 ウクライナの情報操作示唆」より 2014/03/04 07:59)
ただし、クリミア半島では一段と緊張が高まっていることは間違いない。
自治共和国での報道によると、ロシア側部隊が半島東部ケルチとフェオドシヤの海兵隊部隊を封鎖。ケルチ海峡をまたいだロシア側に3日、装甲車が集結したとの情報もある。ロシアのメドベージェフ首相は3日、海峡両岸を結ぶ橋かトンネルの建設を指示した。
ロシアはクリミア半島を「完全に実効支配下に置いた」(米政府高官)とされる。一方で親露派のデモ隊員約300人が3日、ウクライナ東部ドネツク州庁舎を占拠した。
(MSN産経ニュース「【ウクライナ情勢】露司令官がウクライナ軍に最後通告「本当の攻撃」 」より 2014/03/04 07:25)
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