小保方晴子さんの博士論文、アメリカのサイトの文章と酷似 冒頭の20ページ

万能細胞「STAP細胞」の論文の著書の1人、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが、博士号を得るため早稲田大学に提出した英語の博士論文の冒頭部分が、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のサイトの文章と酷似していたことが、分かった。
時事通信社

万能細胞「STAP細胞」の論文の著書の1人、理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが、博士号を得るため早稲田大学に提出した英語の博士論文の冒頭部分が、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のサイトの文章と酷似していたことが、3月11日、分かった。朝日新聞デジタルなどが報じた。

酷似部分は108ページある博士論文の約20ページ分に及ぶという。

博士論文は2011年2月付で動物の体の中から万能性をもつ幹細胞を見つけ出す内容。STAP細胞に関する論文ではない。論文の冒頭、研究の背景を説明する部分がネット掲載の文章と単語の並びから句読点までほぼ同じだった。文章の前後入れ替えや、見出しの変更、ネットで「この文書」と書かれていたのを論文で「この節」と書き換えるなどのつじつまを合わせた変更はあった。

ネットの文章は最終更新が2002年の章があり、博士論文をもとにしたとは考えにくい。ネットに掲載されている文章がコピー・アンド・ペースト(切り張り、コピペ)で博士論文に使われた可能性がある。引用元を明示しなかった。

(朝日新聞デジタル「小保方さん博士論文、20ページ酷似 米サイトの文章と」より 2014/03/11 23:03)

博士論文にはこれまでも不適切な画像の操作の指摘がインターネット上で広がっており、早稲田大学が調査している。

■小保方さんは、メールで若山教授に「謝罪」

一方、STAP細胞論文の取り下げを呼びかけた共同著者の若山照彦・山梨大学教授が11日に記者会見し、小保方さんを含む3人の著者から呼びかけのメールに対する返信があったことを明らかにした。若山教授は、論文の取り下げを呼びかけるメールを送っていた。小保方さんのメールは論文をより良いものにしたいとの内容だったものの、取り下げに同意するかどうかの明確な回答は含まれていなかったという。

若山教授は「意見を交換するメールで、結論は出ていない」と説明した。

若山教授はメールの詳しい内容は明かさなかったが、迷惑を掛けたことへの謝罪もあったという。

(時事ドットコム「小保方氏から返信=論文取り下げ「結論出ず」-若山教授」より 2014/03/11 21:22)

英科学誌ネイチャーに発表したSTAP細胞の論文には、共著者が計14人いる。取り下げには全員の合意が必要だ。

理化学研究所は11日、著者らに論文取り下げを勧告することもあり得るとの方針を明らかにした。また、現在進めている調査について、3月14日午後に途中経過を公表することにしている。

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