定期券、前倒し販売開始 消費増税前の駆け込み需要取り込む

4月1日から利用できる定期券の前倒し発売が、3月18日に開始された。消費税率引き上げで窓口の混雑が予想されることから、JR西日本を除くJR旅客5社や、小田急電鉄、東京急行電鉄などが、通常より販売開始日を早めた。

3月18日、JR東日本など鉄道各社は、4月1日から利用できる定期券の前倒し発売を開始した。もともと定期券は、継続の場合は2週間前から、新規の場合は利用開始日の7日前から購入が可能となっている。

定期券は4月1日から、消費税率の引き上げ分を転嫁して値上げされる。4月に入ると消費税率8%で購入しなくてはならないが、3月末までは5%の税率で購入が可能だ。

今回は消費税率引き上げで窓口の混雑が予想されることから、新規分も14日前に前倒しして、各社が販売開始日を早めた。NHKニュースなどが報じている。

17年前の消費税率引き上げの際には、定期券の駆け込み購入で大規模な混雑が発生していて、鉄道各社では早めの購入を呼びかけるポスターやパネルを用意し、販売の前倒しを周知しています。JR東日本の植松隆文さんは「3月下旬にかけて窓口で混雑が予想される。一日でも早く定期券の購入をお願いしたい」と話していました。

(NHKニュース「消費増税前に定期券前倒し販売開始 」より 2014/03/18 12:25)

17年前の消費税引き上げの時の様子

消費税導入で、旧運賃の定期券を買い求める人(手前)と運賃表の書き換えに追われる作業員(東京・JR上野駅 1989年03月31日撮影)

なお、定期券だけでなく回数券についても、区間指定で買う場合には消費増税前に購入するほうが得になる。一方、料金が決まっている回数券の場合は、増税後に運賃が変わるので、乗り越し精算が必要となる。

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