小保方晴子さんの方法とは異なる「STAP細胞・作成手順」、バカンティ教授ら所属の研究室が公開

小保方晴子さんらが1月に発表した「STAP細胞」の新しい作成手順を、チャールズ・バカンティ教授が所属する研究室が公開した。
BOSTON - JANUARY 28: Dr. Charles Vacanti, right, stood with Dr. Koji Kojima, Scientific Director of Laboratories for Tissue Engineering and Regenerative Medicine in the laboratory at Brigham and Women's Hospital in Boston, MA on Tuesday, January 28, 2014. Vacanti has been at the vanguard of stem cell creation. A team of Boston and Japanese researchers stunned the scientific world Wednesday by revealing a remarkably simple and unexpected way to create stem cells that can become any of the diverse cell types in the body. Dr. Kojim co-authored the paper published in the journal Nature. (Photo by Yoon S. Byun/The Boston Globe via Getty Images)
BOSTON - JANUARY 28: Dr. Charles Vacanti, right, stood with Dr. Koji Kojima, Scientific Director of Laboratories for Tissue Engineering and Regenerative Medicine in the laboratory at Brigham and Women's Hospital in Boston, MA on Tuesday, January 28, 2014. Vacanti has been at the vanguard of stem cell creation. A team of Boston and Japanese researchers stunned the scientific world Wednesday by revealing a remarkably simple and unexpected way to create stem cells that can become any of the diverse cell types in the body. Dr. Kojim co-authored the paper published in the journal Nature. (Photo by Yoon S. Byun/The Boston Globe via Getty Images)
Boston Globe via Getty Images

理研の小保方晴子ユニットリーダーらが1月に発表した「STAP細胞」の新しい作成手順を、アメリカ・ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授が所属するブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究室が、3月20日に公開した。公開された作製法は、小保方ユニットリーダーらが科学誌ネイチャーに発表した論文から、2種類を組み合わせたとしている。時事ドットコムなどが報じた。

1月30日付のネイチャー論文ではマウス細胞を弱酸性液に25分間浸したり、細いガラス管に通したり、外部から刺激するさまざまな方法でSTAP細胞ができるとされた。しかし、「改善版手順」ではこれらを組み合わせ、細いガラス管に通してから弱酸性液に浸す方法を説明している。(中略)

「改善版手順」の文書はわずか4ページと、理研文書の半分以下で、著者名の記載はない。ネイチャー論文や理研手順文書では、生後1週間のマウスの脾臓(ひぞう)から採取した細胞を扱ったが、細胞の種類を具体的に指定していない。

(時事ドットコム『「改善版作製手順」を公表=STAP細胞、わずか4ページ-米教授らがHPで』より 2014/03/21 11:06)

ネイチャーに発表された論文には、別の実験をした小保方さんの2011年の博士論文の画像と同じ写真が使われるなど、重大な過誤が見つかっており、小保方氏や理研の共著者らは論文の取り下げも検討している。

一方、論文の共同著者であるバカンティ教授は、「データが間違いであるという有力な証拠がない以上、論文が撤回されるべきだとは考えない」との声明を発表しており、近くSTAP細胞の詳細な作製手順を公表するとしていた。

STAP細胞の詳細な作製法について、研究室のホームページで公開することを考えていることを表明。その上で、「時がたてば、科学自身が真実を語ると信じている」と結んでいる。

(朝日新聞デジタル『STAP論文「撤回すべきだと考えぬ」 共著者の一人』より 2014/03/15 01:44)

なおブリガム・アンド・ウィメンズ病院には、バカンティ教授のほか論文共著者の小島宏司医師も所属しており、論文の取り下げには反対していた

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