浦和レッズ、Jリーグ初の無観客試合は引き分け 阿部勇樹主将が「差別撲滅宣言」【横断幕問題】

サポーターが「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕を掲げた問題への処分を受けた浦和レッズは3月23日、Jリーグ史上初の無観客試合を行った。埼玉スタジアムで清水エスパルスと対戦し、1-1で引き分けた。
Twitter/mizuuchitakeshi

サポーターが「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕を掲げた問題への処分を受けた浦和レッズは3月23日、Jリーグ史上初の無観客試合を行った。静まり返った埼玉スタジアムで清水エスパルスと対戦し、1-1で引き分けた。日刊スポーツが報じた。

浦和サポーターが差別的な横断幕を掲げた問題への処分でサッカーのJリーグで初の無観客試合となった浦和-清水が行われ、1-1で引き分けた。普段はJリーグで最も熱狂的なサポーターが詰め掛ける約6万人収容の競技場は静まり返り、選手や監督の声とボールを蹴る音だけが響きわたった。

(日刊スポーツ「浦和無観客試合で阿部が「差別撲滅宣言」」より 2014/03/23 17:30)

■試合前に、阿部主将が「差別撲滅宣言」

浦和レッズの選手は開始2時間前にピッチ上に姿を見せた。フェアプレー活動を意味する「スポーツ・フォーピース」のTシャツを着て埼玉スタジアムに整列し、主将の阿部勇樹選手が「差別撲滅宣言」を読み上げたという。

阿部選手は「私たちは人種、肌の色、性別。言語、宗教、出自その他の差別は認めないと宣言します。サッカーはスポーツや社会から差別を除く力を持っています。サッカーを通じて仲間とともに差別と戦うことを誓います」と宣言し午後3時からの試合に臨みました。

(NHKニュース「無観客試合前にレッズ 差別根絶を宣誓」より 2014/03/23 16:17)

元Jリーガーでスポーツキャスターの水内猛さんは、試合前の埼玉スタジアムの様子をTwitter上にアップした。

■広告看板なし、選手紹介のアナウンスもなし

Jリーグの試合では、スタジアムにスポンサー企業の広告看板が設置されるが、23日は看板はなく選手紹介などの場内アナウンスも行われなかった。6万人収容のスタジアムは静まり返っていたという。

Jリーグの試合ではピッチを取り囲むようにスポンサー企業の広告看板が設置されますが、23日は一切看板はなく、選手紹介などの場内アナウンスも行われませんでした。

昨シーズンJリーグ最多の平均3万7000人が訪れたスタンドには関係者以外の姿はなく、スタジアムには選手たちの声や審判のホイッスルの音だけが響いていました。

(NHKニュース「レッズ Jリーグ初の無観客試合 」より 2014/03/23 17:20)

今回の無観客試合のチケット払い戻しに応じるなど、浦和レッズの損害は1億円以上になると見られる。

■試合後、ペドロピッチ監督「サポーターとともに戦っていきたい」

試合後、浦和レッズのペドロピッチ監督は「今後は、サポーターとともに戦っていきたい」などと以下のようにコメントしたという。

今日もうしろにサポーターがついてくれているということは分かっていますし、我々にとってどんなサポーターが、どんな苦しい状況であっても、我々を後押ししてくれている存在であることはわかっています。今日の試合に関しては、後半に“どうしても勝ちたいんだ”という気持ちが、テレビで応援してくれているサポーターの皆さんにも伝わったんではないかと思います。今後は、サポーターとともに戦っていきたい。我々もサポートが必要だと思っています。どうか我がチームを今後ともサポートして下さい。

(日刊スポーツ「浦和監督、無観客「簡単では…」一問一答」より 2014/03/23 18:20)

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