韓国船沈没、最初の通報は乗客少年「僕たちを助けて」

韓国南西部沖で起きた旅客船「セウォル号」沈没事故で、最初に危険を知らせたのは乗客の少年で、16日午前8時52分に消防に電話で通報したことが明らかになった。これは転覆につながった旋回の3分後だった。
Reuters

韓国南西部沖で起きた旅客船「セウォル号」沈没事故で、最初に危険を知らせたのは乗客の少年で、16日午前8時52分に消防に電話で通報したことが明らかになった。これは転覆につながった旋回の3分後だった。

消防当局者がロイターに語ったところによると、少年からの通報は2分後に海洋警察に転送され、その後消防には約20件の通報が寄せられた。

同船の乗員乗客476人のうち、339人が修学旅行中の高校の生徒と教師だった。これまでに174人しか救助されておらず、Choiという名字のこの少年も行方不明者の1人となっている。

消防当局者はMBCテレビに対し、最初の通報は船が沈み始めた時点で届いたとし、少年の声は震えており、緊迫感が伝わってきたと説明。少年が動揺していたため、船がセウォル号だと確認するまでにしばらく時間を要したという。

聯合ニュースは、少年が「僕たちを助けて。船が沈んでいるようだ」と訴えたと報道。通報を受け取った消防は、少年に電話を船長に渡すよう求めたが、少年は「先生のことですか」と返答したという。韓国語の「船長」と「先生」は発音が似ている。

今回の事故では、イ・ジュンソク船長(69)ら乗組員が業務上過失致死傷などの容疑で逮捕されている。

[ソウル 22日 ロイター]

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