韓国の病院で火災、21人死亡 入院中の認知症患者が放火か

5月28日、韓国南西部の全羅南道長城(チャンソン)郡にある高齢者向けの療養病院で火災があり、入院患者20人と看護職員1人が死亡した。
EPA時事

5月28日午前0時27分ごろ、韓国南西部の全羅南道長城(チャンソン)郡にある高齢者向けの療養病院で火災があり、入院患者20人と看護職員1人が死亡した。6人が重傷、1人が軽傷という。火はおよそ30分後に消し止められたが、煙が建物全体に充満した上に、入院患者のほとんどが認知症など重症患者で、逃げ遅れて煙に巻かれたとみられる。

警察は、入院していた80代の認知症患者の男を放火容疑で身柄を拘束した。男は出火した1分前に、火元となった部屋に入る姿が監視カメラに写っていたという。

ハフィントンポスト韓国版によると、出火したのは「孝実践愛の分かち合い病院」にある地下1階、地上2階の別館2階。出火当時、別館には患者34人と当直勤務の看護師1人がいたが、患者の大部分は70~90歳代で、大部分が避難できずに煙や有毒ガスを吸ったとみられる。2階の窓ガラスは閉まっており、救助された60代の男性患者は「看護師が窓ガラスを開けてくれればこれほど被害は大きくならなかった。夜間に看護職員が1人しか勤務していないというのも大きな問題だ」と話した。

病院は2007年11月に開院した。認知症や老人性疾患などの専門病院として、324人の患者が入院していた。

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