パラオご訪問を検討 天皇、皇后両陛下 戦後70年で戦没者慰霊へ

天皇陛下が戦後70年となる2015年、戦没者慰霊のため先の戦争で激戦地となったパラオなど太平洋諸島の国々を訪問される希望を示されており、天皇、皇后両陛下の訪問について宮内庁などが検討していることが6月2日、分かった。
時事通信社

天皇陛下が戦後70年となる2015年に、戦没者慰霊のため先の戦争で激戦地となったパラオなど太平洋諸島の国々を訪問される希望を示されており、天皇、皇后両陛下の訪問について宮内庁などが検討していることが6月2日、分かった。NHKニュースなどが報じた。

両陛下は、戦後60年にあたる平成17年、天皇陛下の強い希望で太平洋の激戦地サイパンを訪問されましたが、当時も検討されたパラオなどへの訪問は、相手国の受け入れ態勢が整わないなどとして見送られました。

天皇陛下は、その後も、太平洋諸島で亡くなった人たちへの思いを抱き続け、パラオなどでの戦没者の慰霊について再び強く希望されたということで、宮内庁がパラオを含む太平洋諸島の国々への両陛下の訪問について検討を進めているということです。

(NHKニュース「戦後70年 両陛下のパラオなど訪問を検討」より 2014/06/02 19:32)

訪問の日程は、戦後70年の節目にあたる2015年の8月15日より前の時期で検討されているという。

今回の訪問の検討は、両陛下の強い気持ちを受けたものとみられる。天皇陛下は、海外での戦没者やその遺族にも心を寄せ続けていた。

両陛下は長年、国内はもとより、遠く海外で命を落とした戦没者への慰霊のお気持ちを、強く持ち続けられている。通常、両陛下の海外ご訪問は、相手国からの招請を受けて国際親善などを目的に行われており、戦没者慰霊のためだけにサイパンを訪問されたのは、前例のないことだった。今回の検討も、こうした両陛下の強いお気持ちを受けたものとみられる。

陛下は、昨年12月の80歳のお誕生日を前にした記者会見で、80年で特に印象に残っている出来事について「先の戦争のことです」と語り、「前途にさまざまな夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、本当に痛ましい限りです」と悼まれていた。

(MSN産経ニュース「両陛下、パラオご訪問検討 戦後70年の来年、戦没者慰霊へ」より 2014/06/03 07:41)

パラオは日本の3000キロ南にある群島。第一次世界大戦後のパリ講和会議によって、日本の委任統治領になり、多くの日本人が移住していたが、太平洋戦争では激戦地となった。アメリカの統治を経て、1994年に独立。

コトバンクによると、パラオとは次のような国だ。

正式名称=パラオ共和国 Republic of Palau 面積=459km2人口(1996)=1万7000人首都=コロールKoror(日本との時差=なし)主要言語=パラオ語,英語通貨=米ドルUS Dollar西太平洋,ミクロネシアのカロリン諸島西端のパラオ諸島が1994年に独立したもの。北のカヤンゲル島からバベルダオブ島,コロール島,ペリリュー島をへて南のアンガウル島まで一列に連なる。コロール島とペリリュー島の間には,日本人によってパラオ松島と名づけられた美しい小島が数多く存在するが,その大部分は無人島である。

(コトバンク「パラオ とは」より)

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