[東京 18日 ロイター] - 富士通
複数の関係筋が18日までにロイターに明らかにした。
富士通は、巨額投資が必要な三重と会津若松の2工場に外部資本を受け入れる。これで、半導体事業から距離を置き、主力のITサービスへ経営資源を集中する。
関係筋によると、年度内に富士通は、UMCと共同出資で半導体受託生産会社(ファウンドリー)を設立し、そこに三重工場の300ミリラインを移管する方針。
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月内にも最終合意する方向で調整している。当初の出資比率は、富士通が70%、UMCが30%程度の見込み。ただ、富士通は比率を段階的に落としていきたい考えで、他の半導体メーカーやファンドなどにも追加出資を求める意向。
三重工場の300ミリラインは、ソニー
富士通は2013年2月に、半導体事業の構造改革計画を発表した。当時、三重工場の300ミリラインについては、台湾積体電路製造(TSMC)
<半導体構造改革、最終段階へ>
また、会津若松工場の譲渡についても月内の最終合意に向けて調整中。年度内にも、会津若松工場に一部出資を受け入れるが、当初、オン社の出資は限定的になる見込み。
富士通の2014年3月期の半導体事業の売上高は3216億円。三重工場と会津若松工場を保有する富士通セミコンダクター(神奈川県横浜市:資本金600億円)の簿価は413億円だった。
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すでに、半導体のシステムLSI(大規模集積回路)の設計・開発部門については、パナソニック
富士通の半導体事業の構造改革は、製造部門の2工場に外部出資を受け入れるとともに、設計・開発部門はパナソニックと統合することで、最終段階に入る。
(村井令二)
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