三菱東京UFJ、契約社員を無期雇用に

三菱東京UFJ銀行は、現在は6か月〜1年ごとに契約を更新している非正規の社員に対し、希望すれば60歳の定年まで「無期雇用」とする。
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三菱東京UFJ銀行は、現在は6か月〜1年ごとに契約を更新している非正規の社員に対し、希望すれば60歳の定年まで「無期雇用」とする。契約社員約1万1400のうち3年以上勤めた人が対象で、2015年4月に導入する。MSN産経ニュースなどが報じた。

同行の全社員数は約4万5000人で、支店の窓口業務などを担当する有期雇用の契約社員が約25%を占める。本人が希望して無期雇用に転換すれば、定年が60歳となるほか、再雇用制度を利用して最長65歳まで働くことも可能となり、正社員と同じ扱いとなる。

また、休職や休暇についても一部を正社員と同様にし、最長3年の傷病休暇や学校行事などで半日休める制度を採り入れる。

(MSN産経ニュース「契約社員の雇用、希望者は60歳まで拡大へ 三菱東京UFJ銀行」より 2014/07/25 10:34)

大手企業でのこうした動きはまだ珍しい。給与体系は大きく変えないため、三菱東京UFJ銀行は人件費は増えない見通しだとしている。

三菱東京UFJ銀行では、契約社員が労働組合の加入資格を認められるなど、非正規労働者の待遇改善が進められている。少子化に伴う人手不足が懸念されるなか、契約社員の意欲を高めることで優秀な人材を確保することが狙いだ。

■正社員化をめぐる政策

非正規の労働者を巡っては、2013年4月に改正労働契約法が施行され、非正規社員が5年を超えて継続した場合、本人が希望すれば正社員になることができるようになっている。

厚労省は今後、非正規で働いている若者の正社員化を進めるため、新たな法律づくりを検討するとしている。法案には、非正規社員を正社員にする企業に助成金を出すなどを盛り込む考えだ。

一方で、企業の競争力を強化することも議論されており、非正規雇用から正社員に転換できる雇用期間を5年から10年に伸ばす労働契約法の改正をめざすこともこれまでに報じられていた

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