おすだけの「ワンプッシュ蚊取り」、自分の顔への噴射事故が増加

「ワンプッシュ式蚊取り」を子どもが誤って自分の顔に噴射する事故が増えている。
朝日新聞社

ワンプッシュ式蚊取り「誤噴射注意」 国民生活センター

スプレーを1回噴射しただけで室内の蚊を長時間、駆除できるとうたう「ワンプッシュ式蚊取り」について、国民生活センターは7日、子どもが誤って自分の顔に噴射する事故が増えていると注意を呼びかけた。「ななめ上に薬剤を噴射する構造になっているため、噴射方向をよく確認してから使ってほしい」としている。

同センターが6~7月、大手メーカー3社の5製品を調べたところ、いずれもななめ上に薬剤が飛び出る構造で、噴射口に噴射方向についての注意表示はなかった。噴射範囲は高さ100~110センチに及んだ。薬剤がかかるとアレルギー反応で顔がはれる子もおり、担当者は「子どもだけで使用させないでほしい」と話す。

この製品をめぐり、日本中毒情報センター(本部・茨城県つくば市)に寄せられた相談は、2009年度の9件から12年度は73件に。うち52件が子どもの誤噴射だった。

メーカー各社によると、ワンプッシュ式蚊取りの販売額は年々増加し、13年度は40億円を超えた。

(朝日新聞社提供)

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