エボラ熱、WHOが「緊急事態」を宣言 感染阻止へ国際協調訴え

世界保健機関(WHO)は8日、西アフリカで感染拡大が続くエボラ出血熱について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」だと宣言した。
Reuters

[ロンドン 8日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は8日、西アフリカで感染拡大が続くエボラ出血熱について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」だと宣言した。

WHOは2日間にわたる緊急委員会後に声明を出し、さらなる感染拡大で予想される被害は、ウィルスの毒性を踏まえると「極めて深刻」だと指摘。「国際的に協調して対応することが、感染拡大を食い止めるために不可欠だ」と訴えた。国際的な緊急事態を宣言したことで、ウイルス拡大に対する警戒レベルが引き上げられることになる。

また、これまでに感染が確認されているギニア、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネ各国に非常事態を宣言すべきだと勧告する一方、国際的な渡航や貿易は全面禁止にすべきではないとした。

ケイジ・フクダ事務局長補は、ジュネーブのWHO本部で開いた電話会見で「これは謎の疾病ではない。封じ込め可能な感染症だ」と述べ、空気感染するウイルスではないと強調した。

WHOは今回の流行について、エボラ出血熱がヒトから確認されて以来、約40年間で最も深刻な事態だとしている。

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