エボラ出血熱用ワクチン「数週間以内に治験開始が可能」ニューリンク

カナダ政府の研究者が開発したエボラ出血熱のワクチンをライセンス供与しているニューリンク・ジェネティクスのチャールズ・リンク最高経営責任者(CEO)は13日、人間を対象とする初の安全性試験開始に十分な薬品量が手元にあり、数週間以内に開始できることを明らかにした。
Reuters

[13日 ロイター] - カナダ政府の研究者が開発したエボラ出血熱のワクチンをライセンス供与しているニューリンク・ジェネティクス

ニューリンクは既に委託製造業者2社を確保しており、3社目も準備できる可能性がある。この結果、「今後1、2カ月間のうちに」数万回分のワクチンの製造が可能になるとしている。

西アフリカでは過去最大規模のエボラ出血熱の感染拡大により1000人以上の死者が出ており、長年にわたって放置されていたワクチン開発と治療法の確立がかつてないほど緊急に求められている。

ニューリンクの完全子会社であるバイオプロテクション・システムズは先週、米国防総省(DOD)の国防脅威削減局(DTRA)から、人間への臨床試験の早期開始に向けた臨床試験に先立つ追加の毒性試験目的で100万ドルの資金提供を受けた。この中には生産増強のための試験も含まれる。ワクチンはカナダ公衆衛生庁(PHAC)の研究者によって開発された。

リンクCEOは「DTRAは事態を迅速に進めたい意向を表明した。以前私は人間への試験を開始するまでに8━10か月必要だと言ったが、現在では数週間で可能だ」と述べた。

エボラ出血熱の治療をめぐっては、カナダの医薬品メーカー、テクミラ・ファーマシューティカルズ

ニューリンク以外では、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)

世界保健機関(WTO)は12日、今後数週間以内に2つのエボラ出血熱用ワクチンの治験が予定されており、年内に緊急使用の是非を検討する上で十分な初期段階のデータが得られるとの見通しを示していた。

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