PRESENTED BY アメリカン・ポーク

地平線まで続く農場を家族で営むーー私たちの知らない、アメリカ農家の暮らし

約4000エーカーと聞いて、広さが想像できるだろうか。アメリカ中南部・ネブラスカのグレゴリー・グレヴィングさん(左)は、日本のディズニーランドの約11個分の農地で、大豆を育てているという。

約4000エーカーと聞いて、広さが想像できるだろうか。アメリカ中南部・ネブラスカのグレゴリー・グレヴィングさん(左)は、日本のディズニーランドの約11個分の農地で、大豆を育てているという。

ロドニー・フラウさん(右)も、約5000エーカーの農地で大豆や、雌牛40頭、子牛300頭を育てている。彼らによって、種から育てられ収穫された大豆は、日本の食卓にも並ぶアメリカン・ポークなどの飼料となる。

今回は、2014年8月に来日したグレゴリーさんとロドニーさんに、アメリカの農業や、日々の苦労や喜びについて話を聞いた。そこには、私たちと同じように、仕事に誇りを持つ彼らの姿があった。

(左)グレゴリー・グレヴィングさん(右)ロドニー・フラウさん

■アメリカの広大な農地――東京ドーム346個分の農場を家族で経営

アメリカ中西部・ネブラスカ州は、肥沃な穀倉地帯として知られており、グレートプレーンズと呼ばれる大平原が州の大半を占める。

ネブラスカでグレゴリーさんが営む農場の広さは、約4000エーカー。東京ドーム346個分、日本のディズニーランドの約11個分にあたる。地平線まで続く大きな農場では、多くのスタッフが働いているように思えるが、“家族経営”で営んでいるという。グレゴリーさんは「息子や孫たちと一緒に仕事をしています」と話す。

「30歳と33歳、2人の息子がいます。彼らも、それぞれ自分の農場を持っていますが、みんなで一緒に仕事をすることも多いですね。家族で仕事をしながら、4人の孫たちに毎日会えるのは、うれしいですね」

農作業を手伝うグレゴリーさんの孫

ロドニーさんも、約5000エーカーの大豆農場と、雌牛40頭、そこから産まれた子牛を300頭を育てている。繁忙期は近所の友人に協力してもらうこともあるが、基本的に家族で営んでいるという。

地平線まで続くロドニーさんの農地

■自然と向き合うハードな仕事――収穫時期は、1日20時間労働も

アメリカの農家の人たちは、どのような毎日を送っているのか。朝早くから働き、日の入りとともに仕事を終えるような、のどかなライフスタイルを思い浮かべてしまうが、実際の仕事は「ものすごくハード」だという。

その日の天候や気温に左右される農家の仕事は、決まった休みや長期休暇を取りにくい。春と秋の繁忙期には、朝の明け方近くから夜遅くまで、1日中働くのが普通なのだそうだ。

「基本的に、冬以外に休みはありません。冬も機械のメンテナンスなど、オフシーズンにやっておくことも多いので、完全に休める日というは少ないですね。春の植え付けと、秋の収穫の時期には、1日に18〜20時間くらい働きます。休みがとれたとしても、せいぜい半日ですね」とグレゴリーさんは語る。

ロドニーさんも繁忙期は、17歳と18歳の娘や、医療関係の仕事する妻も農場に出て、一家で作業するという。家族の写真を見せて「85歳の父も、トラクターを運転するんだ」と教えてくれた。

ロドニーさん一家

■自然の猛威――ヒョウや嵐の被害で収穫できない年も

ロドニーさんの農作業も、毎日の天候に左右される。その日、雨が降るかどうかは朝一番の関心事だ。

「私が住んでいる地域は、雨はあまり降りませんが、土は水を吸収しやすいんですね。だから、1年の1/3は雨の水に頼って、残りの2/3は水を撒きます。雨の量によって、どれだけ水を撒くかが変わってくるんです。広い農地ですから、雨が降らなければ、水撒きは大変です」

自然被害によって大豆が収穫できない年もある。2014年、グレゴリーさんは「42年間農業をやってきた中で、最近最もひどいヒョウの被害に遭いました」と語る。

「毎年ヒョウは降りますが、これほどの被害は初めて経験しました。たった5分間ヒョウが降っただけで、農作物はダメになってしまいます。今年は、農地の1/3は、一切収穫できませんでした」

「もし種をまいて間もない頃なら、また植え直すこともできますが、今回は収穫間近だったので、それもできませんでした。大豆は1年に1回しか植えられないので、もしダメになったら来年を待つしかないのです」

強風も農作物にダメージを与える。ロドニーさんは、嵐が来るたびに心配な日々を過ごすという。

■4代続く農家――親の仕事を見て育ち、家業を継ぐ

大きな農場を営むグレゴリーさんとロドニーさん。農家の両親が誇りを持ち、毎日一生懸命に働く姿を見て育った2人は、幼い頃から「将来は農業をやるんだ」と決めていたという。ロドニーさんは、曾祖父の代から続く4代目。農業を選んだのは自然な流れだった。

「2〜3歳のときには、トラクターを運転する父の膝に乗って、運転の真似をさせてもらっていました。覚えていませんが、赤ちゃんの頃は、トラクターの上で寝ていたそうです(笑)。そんな環境で育ったので、物心ついた頃には、将来は家業を継ぐんだと考えるようになりました」

「毎年毎年、家族と一緒に大豆を種から大事に育て、それを一緒に収穫できることこそが喜び」と語るロドニーさん。代々受け継いできた農場で、農作物を毎年大切に育ててきたことが、一家の誇りなのだ。

大きなトラクターで大豆を収穫

■農業と向き合う経営者――家族をマネージメント

そんな2人に、日々の仕事で大変なこと、ストレスを感じることを聞いてみると、グレゴリーさんは意外にも「マーケティング」を挙げた。

「1日中作業はしますが、大型の機械を使用しているので、それほど重労働ではありません。それよりも今は、家族で大切に育てた大豆をいかに多くの人たちに届けるか、マーケティングのプランを立てることが一番大切だと感じます」

大切に育てた大豆を多くの人に届けたい。グレゴリーさんは、経営者として農業と向き合っている。

グレゴリーさんは、家族とも仕事についてちゃんと話し合うという。私たちは、仕事とプライベートを分けて考えることが多いが、家族経営の彼らにとって、農場の仕事はそのまま日々の生活であり、家族はチームで、それぞれが役割を果たすメンバーでもあるのだ。

「今の時代、農業は、愛情を込めてきちんとマネージメントをすることが大事だと思っています。今それぞれの家族が何をすべきかを理解し合えるように、毎日細かなところまで、ちゃんと話し合うようにしています」

自然と向き合う農業という仕事。日々のコミュニケーションを大切にしながら、1つ1つの困難に向き合い、家族で乗り越えてきたのだろう。

■収穫した大豆を食べて育ったアメリカン・ポーク

自分たちが収穫した大豆などを含む穀物飼料を食べて育ったアメリカン・ポーク。2人は「もちろん毎日食べているよ」と微笑む。

「毎日の食卓に、ポークかビーフのどちらかが並びます。安全性に気を配り、農薬の使用も徹底管理して、大切に育てた大豆を飼料にして育てているので、安心して食べられます。私たちの子供も孫も食べている同じものを、日本のみなさんにお届けしています。ぜひ日本のみなさんにも、心からおすすめしたいですね」

新鮮な大豆やトウモロコシ、大麦、小麦などをもとに、栄養バランスを計算された穀物飼料を食べて育ったアメリカン・ポークは、良質なタンパク質を含み、低脂肪で低カロリーだ。日本のスーパーでも、手頃な価格で買うことができるのは、養豚のさかんなアメリカ中西部で飼料も作られているため、輸送コストがかからないからだという。飼料となる大豆やトウモロコシは、2人のような生産者によって作られている。

普段食べているアメリカン・ポークを辿ると、グレゴリーさんやロドニーさんのような農家の人たちがいた。日本の農業とは規模がまったく違うアメリカの農業、彼らの仕事に対する情熱や姿勢は、日本の私たちにも共感できるものであった。

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