先進国で減らしたカロリーを途上国へ ローソンや江崎グリコなど協賛

先進国の余分なカロリーを、発展途上国で必要なカロリーに回すという試みを、途上国支援のNPOと日本企業が手を組んで始める。

先進国の余分なカロリーを、発展途上国で必要なカロリーに回すという試みを、途上国支援のNPOと日本企業が手を組んで始める。カロリーオフ商品の販売やスポーツクラブの利用などで得た収入の一部を途上国支援に寄付することで「あなたがオフしたカロリーが、誰かのカロリーになる」というキャンペーンを展開する。

アジアやアフリカなどの食糧支援に取り組んでいるNPO「TABLE FOR TWO」(TFT)の呼びかけに、ローソン、江崎グリコ、日本フィットネス産業協会などが応じた。TFTへの寄付は2013年11月の台風で大きな被害を受けたフィリピン・レイテ島での農業技術支援に使われる。農業基盤が崩壊した地域で、約100人を対象に300tの農産物生産を目指している。計約720万円を支出する計画で、日本からの寄付金額を拠出企業が削減したカロリーに換算すると、1円あたり160kcalが移転された計算になるという。

ローソンは、9月16日から10月27日まで「あなたの健康が世界を救う!カロリーオフセットキャンペーン」を全国の約1万1千店舗で展開する。野菜や豚肉などをふんだんに使って総カロリーを抑えた弁当やおにぎり、江崎グリコの「カロリーコントロールアイス」など計35品目を販売し、売り上げの約0.1%をTFTに寄付する。

ローソンの澤田正幸・マーケティング統括本部長は「超高齢化社会を見据え、もっと『健康』に経営の軸を移し、徹底的に体に良い商品を開発していこうと考えている。我々の考えとぴったり合う」。江崎グリコの田中国男・アイスクリームマーケティング部アイス企画2Gブランドマネジャーは「カロリーを落とし、おいしく作るのは難しい。豆腐や食物繊維を加えるなど、試行錯誤を重ねた。糖尿病の家族を持つご家庭などに喜んで頂いており、今後はお菓子でも検討を進めたい」と話した。

また、スポーツクラブの業界団体「日本フィットネス産業協会」は、11月24日と12月13日に協賛する駅伝大会を開く。スポーツクラブ「ルネサンス」も2015年3月にリレーマラソン大会を開くほか、スポーツクラブ「アトリエ」を運営する「文教センター」は8月16日から11月末まで「脂肪燃焼コンテスト」と銘打ったイベントを開催しており、参加者が減量した体重1kgにつき100円を寄付する。

すでに食品販売の「オイシックス」は、従来商品よりカロリーを42%カットしたノンオイルドレッシングを期間限定で販売した。スマートフォンのアプリで栄養士やトレーナーとダイエット希望者をマッチングするサービスを展開する「FiNC」は5月15日から、期間中に減らした脂肪1gにつき0.1円を寄付している。

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