元寇船2隻目の発見か? 長崎・鷹島沖で木造沈没船を発見【動画】

長崎県松浦市沖の鷹島沖の海底遺跡で元寇関連の遺物を調査している共同研究チームは10月2日、海底で木造沈没船を発見したと発表した。同遺跡では、2011年10月に元寇船が発見されていた。

長崎県松浦市沖の鷹島沖の海底遺跡で元寇関連の遺物を調査している市教委と池田栄史琉球大学(考古学)の共同研究チームは10月2日、海底で木造沈没船を発見したと発表した。同遺跡では、2011年10月に元寇船が発見されており、2隻目の可能性があるという。47NEWSなどが報じた。

木造船は国史跡「鷹島神崎遺跡」の東約200メートル、深さ約14メートルの海底で見つかった。船体のうち船首部分から約10メートルが残っていることを確認した。後方部分は堆積物に埋まっているという。

(47NEWS「長崎、元寇沈没船2隻目か 鷹島沖で発見」2014/10/02 16:22)

1281年に蒙古軍が14万の大軍で迫ったという弘安の役で、鷹島沖には約4400隻もの大集団が集結したが、暴風雨で壊滅したとされている。

今回見つかったのは、船首や選対の右舷と左舷の一部や船内を仕切る隔壁の一部で、保存状態は良好だという。

船体中央の船底に、バランスを取るため置かれていた「バラスト材」とみられる大量の石材があることもわかった。調査は水中音波探査で海底堆積(たいせき)層から異物の反応があった3区域9地点を抽出し、9月19日から実施した。潜水調査で鉄棒を海底に突き刺し、木材の感触があった1カ所を試掘して沈没船を探り当てた。

(毎日新聞「沈没船:長崎の鷹島沖で2隻目の元寇船? 来年度本格調査」より 2014/10/02 19:28)

池田教授は「構造は中国の船に似通っているが、元寇船と断定できる遺物は見つかっていない。来年度の調査で本格的に発掘すれば、元寇船の証しとなる陶器や武具などが見つかるかもしれない」と話したという。

今回見つかった沈没船は、来年4月以降の発掘調査で詳しく調べられることになっている。

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