旧小渕邸、売却後も母が居住 「家賃ゼロ」でも利益供与を否定

小渕優子前経済産業相らが相続し、その後売却した東京都内の土地・建物に、小渕氏の母親が住み続け、土地・建物を所有する都内の公益財団法人にこれまで家賃を支払っていなかったことがわかった。
朝日新聞社

旧小渕邸、売却後も母が居住 家賃ゼロでも利益供与否定

小渕優子前経済産業相らが相続し、その後売却した東京都内の土地・建物に、小渕氏の母親が住み続け、土地・建物を所有する都内の公益財団法人にこれまで家賃を支払っていなかったことがわかった。24日までに小渕氏の事務所が明らかにした。事務所は「先日、相当の家賃を支払う旨を財団側に連絡した」と説明し、「利益供与ではない」としている。母親は11月にも退去する予定という。

登記簿や小渕氏の昨年分の所得等報告書によると、小渕氏は父の恵三元首相が急逝した2000年、東京都北区の約891平方メートルの土地と木造2階建て延べ約250平方メートルの建物を、母親らとともに相続。土地・建物は昨年12月に群馬県内の建設会社に売却され、さらに今年3月、公益財団法人「本庄国際奨学財団」(東京)に所有権が移っている。この財団は大手飲料メーカー創業者の故・本庄正則氏が設立。小渕氏が財団理事だったこともある。

小渕氏の事務所によると、母親は財団に所有権が移った以降も8カ月にわたって家賃を支払わずに住み続けていた。財団がこの土地・建物を利用するのは来年以降の予定であることから、恵三元首相の遺品整理のために、今年末まで母親の居住を財団に認めてもらっていたと説明している。

一方、財団は取材に「担当者が不在で対応できない」としている。

(朝日新聞社提供)

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