北朝鮮、観光客向けに「魅力あふれる国」をアピールするサイトを開設(画像)

北朝鮮は1観光客向けと思われるウェブサイトを開設した。ただし同国は現在、現在海外旅行者の入国を禁止しており、サイトの内容も、「行ってみたくなる」というより首を傾げたくなるような部分が少なくない。
dprktoday.com/screenshot

北朝鮮は12月1日、観光客向けと思われるウェブサイトを開設した。ただし同国は現在、現在海外旅行者の入国を禁止している。また、サイトの内容も、「行ってみたくなる」というより、首を傾げたくなるような部分が少なくない。

このウェブサイト「dprktoday.com」の言語は朝鮮語のみで、サイト内のナビゲートも難解だ。サイトのあちこちには、いかにも北朝鮮らしい画像がたくさん掲載されており、ピラミッド形の屋根が際立つウォーターパークから地域文化の特色に至るまで、様々な「北朝鮮の魅力」が強調されている。

しかし、掲載画像の中には、ロケットの発射場面や、犬が写っている写真など、意図がよくわからないものもある。

韓国の聯合ニュースは、このサイトの狙いを「外国からの旅行者を呼び込むため」と報じている。だが、サイトのページは朝鮮語のみであり、北朝鮮当局がこれを誰に見せたいのかという真の目的は定かではない。

そもそも、現状では、このサイト自体の意図が不明とも言える。CNNの報道によると、北朝鮮当局は2014年10月、旅行会社各社に対し、海外旅行者の入国禁止を通達しているからだ(エボラウイルスが国内に持ち込まれることを懸念してのことだ)。

10月に旅行者の入国禁止措置を講じるまで、北朝鮮は外国からの観光客の勧誘に力を入れ、広大なスキーリゾートをわずか10カ月間で建設している。

このウェブサイトでは、画像とテキストのほか、いくつかのビデオも見られる。そのうちのひとつ(リンク先のページに動画あり)は、金正恩最高指導者の映像をフィーチャーした、至福の国のカラオケビデオのような雰囲気だ。

観光目的で北朝鮮を訪れるのは、倫理的に好ましくないとする意見もある。観光客が現地で金を使えば、結果として抑圧的な政権に資金を提供することになるからだ。また、当局によって入念に計画されたツアーでは、この国で実際には何が起きているかという洞察はほとんど得られない、と指摘されている。

国連は11月18日に「北朝鮮人権状況決議」を採択し、北朝鮮の指導者を国際刑事裁判所に付託することを求めた。これは、同国に多数存在するとされる強制収容所、組織的な拷問や殺害、飢餓といった、悪質な「人道に対する罪」を糾弾するものだ。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:水書健司/ガリレオ]

北朝鮮・元山~咸興(2014年9月20~22日)

【関連記事】

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

注目記事