安倍晋三首相、「ZERO」村尾信尚キャスターの質問を無視 イヤホンを外して話し続ける(全文)

12月14日投開票の衆院選で、日本テレビ「ZERO」の選挙特別番組に中継で出演した安倍晋三首相が、村尾信尚キャスターを名指しで批判し、質問を無視して話し続けた。
ニューズ「ZERO」

12月14日投開票の衆院選で、日本テレビ「ZERO」の選挙特別番組に中継で出演した安倍晋三首相が、村尾信尚キャスターを名指しで批判し、質問を無視して話し続けた。

冒頭、村尾氏は低い投票率を挙げて「国民がアベノミクスを信任していると思うか」と質問。安倍首相の反論をふまえて、村尾氏が別の質問をしたところ、安倍首相はイヤホンを外して一方的に主張を展開した。

以下に、放送でのやりとりの一部をテキストで紹介する。

◇◇◇◇◇

安倍首相:今年の初の賃上げは、自民党・公明党政権による初めての賃上げのチャンスだったんですが、我々は生かして2%上げて。これは15年ぶりの出来事でありましたし、ボーナスはですね…

村尾キャスター:安倍さん、安倍さん、あの……

安倍首相:(イヤホン外す)ボーナスは7%上がりました。これは24年ぶりのことでありましたね。

村尾キャスター:働く人の約7割は、中小企業に勤めているんですけれども……

安倍首相:来年も上げていきます。来年の10月はですね、消費税の引き上げを1年半延期しました。そして再来年の春も上がっていきます。そうなっていくことによって、次の消費税の引き上げも経済的な対応ができる。そういう経済を私たちは手に入れることができると、このように確信しています。

村尾キャスター:あの……

安倍首相:(イヤホンつける)

村尾キャスター:賃上げをするというんですが、中小企業の人たちに、それだけの世論があるんでしょうか。働く人の約7割は、中小企業に務めているんですよ。

安倍:中小企業のみなさん、大変だと思います。しっかりと中小企業だけでなくて零細、小規模事業者のみなさんに実感していただけるようにしていきたい。

しかし、2年前や3年前を見ていただきたい。あの時代は、まさに行きすぎた円高によって会社はどんどん倒産をしていきました。倒産件数は、安倍政権になって2割減ったんです。10月、11月の倒産件数というのは、24年ぶりの低いレベルになっています。私たちの政策によって、間違いなく雇用を作り、そして仕事の場を守っています。

さらに私たちの政策を進めていくことによって、中小企業、また小規模事業者のみなさんが潤うようにしていきたい。ただ村尾さんのように批判しているだけでは、これは何にも変わらないわけです。

村尾キャスター:私は批判していません。

安倍首相:(イヤホン外す)変わらないわけです。

村尾キャスター:私は……

安倍首相:我々はしっかりと進めるべきことを進めていきたいと思います。

村尾キャスター:私はプラス成長の可否を安倍さんに問うているのです。

安倍首相:(イヤホンを外したまま)また零細企業の方々に対してですが、「今、原材料が上がって大変だ」という声もあります。そういうみなさんに対しては、政府系金融機関の低利の融資を行っていくことにしています。

また「材料費が上がって、借金の返済が大変だ」という方々に対しては、我々は金融機関に返済の猶予をするような要請をしていて、10月に6万社、11月に11万社がその融資を受けています。

粕谷賢之氏(日本テレビの報道局解説主幹):総理。

安倍首相:(イヤホンを外したまま)さらに私たちは、ものづくりの補助金制度をしっかりと作って、頑張っていく中小企業のみなさんを応援していきたい。中小企業、零細企業、あるいは小規模事業者のみなさんの場で、雇用が守られ、賃金が上がっていくように、これからも努力を続けていきたいと思っています。

粕谷氏:総理、ひとつだけ。

安倍首相:(イヤホンつける)

粕谷氏:来年、すぐに戦後70年を迎えますけれども、アベノミクスの次にあるものは何でしょうか?

安倍首相:(イヤホンを一度外して、つけ直す)え……ちょっとね、そちらの音がうるさくてね。1回1回(イヤホンを)取らせていただいているんですけど。ちょっとね。

アナウンサー:申し訳ございません。ここでお時間となりました。安倍総理、どうもありがとうございました。

安倍首相:音がうるさくてね。ちょっとね音がうるさいんだけど。ええ。

アナウンサー:はい、ここでお時間となりました。

(中継終了)

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