謎の未確認動物「ビッグフット」の鮮明な写真が編集部に送られた。元FBI捜査官の分析は?(画像)

解明されていない現象について報告するのは、職業上のリスクの一つだ。毎朝のように、ビッグフットやネス湖の怪獣、人間とエイリアンのハイブリッド、月のUFOを見たと訴えるメールが誰かから届く。

解明されていない現象について報告するのは、職業上のリスクの一つだ。毎朝のように、ビッグフットやネス湖の怪獣、人間とエイリアンのハイブリッド、UFOを見たと訴えるメールが誰かから届く。

2015年は、66歳の引退した電気技師ジョン・ロドリゲス氏から送られてきた写真で始まった。2014年12月26日、フロリダ州タンパ北東部にあるヒルズバラ川で釣りをしていた彼は、驚くべき光景を目にしたという。

ガーを釣りに川に行っていたんだ。ついでに鳥や何かを撮ろうと思ってカメラを持っていってね。ピシャピシャという音が聞こえてそちらを見ると、水の中を歩いて、浮草にかがみ込む何かが見えたんだ。それはスーツを着た男って感じじゃなくて、明らかに動物だった。それでこの写真を撮って、急いでそこを離れたんだよ」

これがロドリゲス氏からハフポストUS版に送られてきた写真だ。

ロドリゲス氏が目撃し撮影したもの――それは完全に明確で少しも曖昧さがない瞬間だ――は、北米や世界の様々な地域で度々報告されている、背が高くて毛深く、見つけることが困難な生き物だ。その呼び名はいろいろある。ビッグフット、サスクワッチ、イエティ……。フロリダではスワンプエイプやスカンクエイプ (その生物が放つとされる強烈な臭いから) として知られている。

「グリーン・スワンプ (フロリダ) 周辺のスカンクエイプのことは聞いたことがあるけど、それとはまったく違う」と、ハフポストUS版宛のメールにロドリゲス氏は書いている。「今までの人生で、あんなものは見たことがない」

もちろん、この写真にははっきりし過ぎていることもあり、我々としても偽物ではないかと疑うべき点はある。この毛むくじゃらの生き物と水を隔てる、ギザギザの線を見ていただきたい。これはPhotoshopを初めてダウンロードした初心者の作品とも考えられる。

しかしながら、我々にも多少の時間はある。そしてこの男性にもその信憑性を主張する権利はあるのではないだろうか? いずれにしても、ビッグフットの発見は2015年の幕開けとしては最高ではないだろうか?

ロドリゲス氏がこの写真を撮ったのは午後の早い時間で、ヒルズバラ川の杉の沼地エリアだという。下記の地図は、フロリダを流れる59マイルの川の一部の地域を示したものであり、この川にはカヌーに飛びかかって人間を襲うワニなど、それほど人間にやさしくないものも含めて多くの野生生物が生息している。

ではこの奇怪な話をどう考えればいいのだろうか? ロドリゲス氏は今までで最も明確なビッグフットの写真を撮ったということなのだろうか?

アメリカのケーブルテレビ局「サイファイチャンネル」の「嘘か本当か: 超常現象ファイル (Fact or Faked: Paranormal Files)」シリーズで主任研究員を務めるベン・ハンセン氏は、焦りは禁物だと言う。

「この生物のはっきりとした画像をついに手に入れることができてほっとしています」と元FBI捜査官のハンセン氏はハフポストUS版に語った。「私たちが今まで入手した写真や動画は、大抵の場合不明瞭であったり、ビッグフットが藪の中にいたりしてはっきりと断定できるものではありませんでした。この明確な写真は、ビッグフットのスーツを着たゴリラの写真であると報告できることにエキサイトしています!」

「より正確にいえば、編集ソフトを使ってデジタルで追加されたゴリラの顔です。最初は実際の着ぐるみが水の中に入っているものかと思いましたが、このビッグフットの前の影の長さや形が、写真の他の部分と一致しないことに気がつきました」

「さらに、顔の周りと身体と水が接する部分に大きくデジタル編集が加えられているのが分かります。これらのことから、この生物は元の画像に貼り付けられたもので、その後で前景部に枝が付け加えられたと考えられます。枝は元々あったものかもしれませんが、ビッグフットがその後ろにかがみ込んで何かを見つめているように見せるため、後から別のレイヤーとして編集が加えられています。

デジタル写真にはEXIFデータというフォーマットが使用されており、シャッタースピード、フラッシュが使われたかどうか、日付や時間など、画像の情報が豊富に書き込まれています。ハンセン氏は、このフロリダの沼地の生物の写真のEXIF情報は、12月26日にPhotoshopでデジタルに作成されたものであることを示していると指摘する。

未解明の現象についての写真を調査するにあたってこのような詳細は非常に重要になってくるので、我々はロドリゲス氏にこの点について聞いてみた。

「Photoshopなんて全く使ってないよ。信じてもらえないかもしれないが」とロドリゲス氏は言う。メモリーカードを繋いだら、Photoshopにインポートして開くかどうかというメッセージが表示された。私はただ名前を変えて保存しただけだ。こういったもののことになると、公の場で非難を受けなくてはいけないみたいだ」

さらにロドリゲス氏は、こうした真実を暴いてやろうという風潮から、最初はハフポストUS版に画像を送るのをためらったという。

2014年3月の科学専門誌「スミソニアン」電子版の記事では、フロリダのスカンクエイプの調査に関して、次のように指摘している。

神話上の動物は人類と同じくらいの歴史があると信じられている。ほぼ全ての文化の伝承の中に最低1匹は想像上の生物が登場し、その生物は現代科学で解明されていないものである。

まだこの地球上に未開の地が多くあり、調査も行われていなかった時代において、こうした生物たちの存在が広く信じられていたであろうことは、想像に難くない。だが現代では、地球上全体が1マイル四方ごとに衛生写真に収められ、科学者たちが130万種の生物 (未だ未発見なのは大半が植物、その他小動物や微生物がある) を特定しており、7フィートものサルが地球上で最も研究されている国に潜んでいるなど、どうやって信じられるだろうか?

ビッグフット、UFO、湖の怪獣、幽霊などについての報告や議論については、未知の何かを発見したと主張する者と、懐疑論者や何とかして嘘を暴き出してやろうとする者の間に境界線が存在している。

文字通り、これこそがこの生物の本質である。特にそれが、巨大で毛むくじゃらの生物であるとなればなおさらだ。

ハンセン氏はさらに、タンパ付近で目撃されたスカンクエイプについても指摘する。

「頭の中心部から顎にかけての白いストライプなんていうのは気が利いていますよね。もしスカンクエイプだというなら、なぜスカンクのような見た目にしないのでしょう? 実際には、未だにスカンクエイプの顔に、本物のスカンクのように白いストライプがあったという話を聞いたことがありません」

当然ながら、こうした話には強い反対意見がある。そして、たった1枚鮮明な写真があったからといって、それはDNAや実際の体ほどはっきりした証拠にはなりえない。

当然ながら、そのような証拠は未だに見つけられていない。

Bigfoot Raises Its Hairy Head To Kick Off 2014

The Legend of Bigfoot Continues

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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