NHKスペシャル『NEXT WORLD』で描かれる近未来が「ヤバい」と話題

1月3日から計5回に渡って放送されている、NHKスペシャル『NEXT WORLD 私たちの未来』(NHK総合)で描かれる近未来が「ヤバい!」と評判だ。

NHKスペシャル『NEXT WORLD』で描かれる"近未来"が「アニメそっくり」と話題に

1月3日から計5回に渡って放送されている、NHKスペシャル『NEXT WORLD 私たちの未来』(NHK総合)で描かれる近未来が「ヤバい!」と評判だ。“人工知能”“永遠の若さ”“人間と機械の融合”など、これまでにSF映画やアニメなどで描かれてきた題材が、決して絵空事ではなくなってきていることが判明し、ネットユーザーを中心に、期待と不安が入り混じる感情が交錯している。

同番組は、ビジネス、医療、娯楽など身の回りで日々出現する新たなテクノロジーをかみ砕いて解説、我々の未来をどのように変えていくのかを探る。世界の科学者などへの広範なドキュメント取材とその研究を裏付けとした近未来ドラマの2部構成で、ナビゲーターに俳優・神木隆之介、ドラマ編には神木と共に、平泉成、篠田麻里子ら豪華キャストが名を連ねる。

■“人工知能”の進化がアニメ『サイコパス』の世界そのまま!?

第1回目のテーマは、人工知能による未来予測。ヒット曲予測システムが選んだ無名の女性歌手の夢と不安、人生の伴侶探しのシステムを頼り、88回のデートを重ね理想の伴侶と出会えた男性の喜び、犯罪が実際に起こる前に、予測システムで現場を突き止め、逮捕にこぎつけるアメリカの警察などを徹底取材。全ての行動原理が、データに基づき算出されるという“安心感”と同時に、人工知能に頼ることで、自分自身で考えることを放棄してしまうという“人間らしさの消失”、映画『ターミネーター』のような、人工知能の“暴走の危険性”など、「果たして人はコンピューターを支配し続けられるのか?」という疑問が生じてしまうほどのテーマだった。放送終了後には人工知能による犯罪予測がアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界観と酷似しているとネットで騒然となったことも頷ける。

また、2回目の“永遠の寿命”についても、誰しもが望む永遠の願望だ。古くは秦の始皇帝、古代エジプトのクレオパトラなど、多くの権力者たちが、不老不死や永遠の美しさを得るために、時に滑稽で、そして時に理解に苦しむ暴挙を企ててきた。現在でも、多くの女性が足しげくエステに通う理由も、変わらぬ美貌、永遠の美しさを手に入れるために相違ない。

番組でも再生医療と3Dプリンタを組み合わせた臓器の再生、体内に注入する細胞よりも小さいナノマシン技術、さらに米・ハーバード、ワシントン大学で研究が進む若返り薬「NMN」を紹介。放送送終了後には各ネットメディアで様々な特集記事が展開。実際にNMNの大量生産体制を整えている食品会社に問い合わせが殺到したという。

■『攻殻機動隊』の世界は目の前まで迫ってきている! 「どこでもドア」も実現可能!?

過去2回の放送でも、非常に刺激的なテーマで放送後に多くの反響があった同番組だが、近日放送される第3回(1月24日 NHK総合 後9時~)と第4回(25日 後9時~)も興味深い内容となっている。第3回のテーマは、ずばり“人間と機械の融合”。先ごろハリウッドで実写映画化が発表され話題を呼んだ、漫画『攻殻機動隊』(1991年~)は、まさに上記のテーマを基に大ヒットし、様々な形でメディアミックスされた歴史的名作だが、現在のテクノロジーの進化は同作の世界観を忠実に再現出来るレベルにまで到達していることが、第3回の放送で描かれている。

そのほかにも、第4回には“人生はどこまで楽しくなるのか?”をテーマに、色や形が変化する洋服や、自然食材に頼らず化合物によって味のパターンを無限に作り出せる究極のグルメ、さらに、バーチャルリアリティ(仮想現実)の技術が進化し、部屋に居ながら世界中を旅できる『どこでもドア』の実現が近づいていることにも言及している。

「どこまでが人の領域なのか?」、そのモラル観も含めて、同番組を通して考えてみるのもいいだろう。

NHKスペシャル『NEXT WORLD 私たちの未来』(NHK総合・夜9時 放送予定)

1月24日(土)第3回 人間のパワーはどこまで高められるのか

1月25日(日)第4回 人生はどこまで楽しくなるのか

2月 1日(日)第5回 人間のフロンティアはどこまで広がるのか

⇒NHKスペシャル『NEXT WORLD 私たちの未来』公式サイトコチラ

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