【1分でわかる】ギリシャ総選挙に世界が関心を示す理由(アニメ動画)

なぜ今、世界がギリシャ総選挙に注目するのかをアニメで紹介。

1月25日に行われるギリシャの総選挙。選挙結果によっては、ギリシャ共和国の境界線を越えて、広い範囲に影響が及びそうだ。

長年に渡って緊縮財政政策を実施してきたギリシャだが、この選挙で勝利すると考えられている野党の急進左派連合(Syriza、シリザ)は、ギリシャの債権者と対決して借金に関する再交渉を行うと公約した。そんなにうまく行くのかと思うかも知れないが、実際、虫が良すぎる話かも知れない。ギリシャの債権者は、現在ギリシャに求めている政策を曲げることはないと言っている。これでは与党も野党も行き詰まってしまう恐れがある。

そこで、事態が新しい展開を見せる前に、なぜ今、世界がこの選挙に注目するのかを復習しておこう。

ギリシャの総選挙が迫っています
1月25日に行われるギリシャの総選挙。なぜこの選挙がとても大事なのか説明しましょう。
「SYRIZAが過半数の票を集める」と予想
事前の世論調査で過半数の票を集めると予想されているのは、野党・急進左派連合(SYRIZA)。そしてSYRIZAの党首を務めるのがこの男性、アレクシス・ツィプラス氏です。もしSYRIZAが勝ったら、彼が首相になります。\n\nそして彼が首相になったら、ギリシャの債権者たちに真っ向から対峙(たいじ)し、ギリシャの債務を減らすように要求すると言っています。
SYRIZAの勝利は多くのギリシャ国民にとって喜ばしい。
これは多くのギリシャ国民にとっては喜ばしいことです。彼らは、「他の国はこれまでに救済されたのに、ギリシャだけが不公正に非難の矢面にたっている」と感じていますから。\n
債権者にとっては良いニュースだとはいえない
しかし、債権者にとっては良いニュースだとはいえません。\n\n債権者らは「ギリシャはこれまでにも救済されているし、たとえギリシャに緊縮財政を強いたとしても、それは自分たちがしてきたことの当然の報いだ」と主張しています。
もしギリシャが借金を返さないなら?
もしツィプラス氏が債権者にギリシャは借金を返さないといったなら、欧州中央銀行はギリシャの銀行を支援するのをやめるといっています。
EUはギリシャをユーロ圏から追い出す
これは事実上、ギリシャをユーロ圏から追い出すということです。\n\nもしギリシャが34年間苦労しながら築いたEUとの関係を解消してユーロ圏から離脱することになれば、予想できる展開は次の2つでしょう。
1.「鎖説」
1つ目は「鎖説(チェーンセオリー)」。この説では「ユーロ圏の国はそれぞれが鎖でつながっているようなもので、ギリシャはその鎖の輪の中で最も弱い輪」とされています。
一番弱い輪を取り除けば…
その一番弱い輪を取り除けば、鎖は強くなります。\n\n
EUにとってはグッドニュース。
これはギリシャにとってはあまり喜ばしい展開ではないけれど、EU にとっては良いことです。
2.「ドミノ説」
2つ目は「ドミノ説」。「ドミノ説」ではユーロ圏の国はドミノのような関係にあります。
共倒れ
ギリシャを倒してしまったら、ユーロ圏の国も一緒に倒れてします。フランス、スペイン、それにイタリアも、ギリシャに続いて倒れ、そしてすべてのドミノが倒れて…
EU崩壊
ユーロ圏がバラバラになってしまうでしょう。
影響はヨーロッパ全体に…
ユーロ圏がバラバラになると、貧困・混乱・崩壊が広がるおそれがあります(今よりひどい貧困・混乱・崩壊といった方がいいかもしれませんが)。まずはヨーロッパ全体に…
そして世界全体に
そして、そして世界全体に影響が及ぶでしょう。\n\nだからもしあなたも世界のどこかに住んでいるのだとしたら…
ギリシャ総選挙に注目すべき
なぜギリシャの総選挙のことを気にかけなければならないのか分かっていただけたでしょうか?

動画作成者: エヴァ・ヒル

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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